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1部   高等教育の課題と展望
第4章  諸外国の高等教育
第6節  ソ連
5  高等教育行財政


ソ連の大学は,ソ連邦国民教育国家委員会を始めとする連邦レベルの各省庁,各共和国の省庁により設置され,その直接管理のもとに置かれている。このように高等教育行政が細分化しているため,人材養成の需給バランスが不均衡になるなどの弊害が生じた。このため,ソ連邦国民教育国家委員会は,省庁及び連邦と共和国の間の壁を取り払った高等教育行政を行うことが課題とされている。

連邦政府は,関係省庁とともに,専攻分野別の入学者定員の策定,国家予算の配分を定める。大学の設置,再編及び活動の停止に関する決定は,連邦各省庁管轄の大学の場合は連邦政府が,共和国各省庁管轄の大学の場合は共和国政府がそれぞれ行う。また,大学の教育課程,管理・運営等については・連邦政府の定める標準規程等に従い,各大学が独自の規程を設ける。

大学評価は,1987年より導入された。審査及び評価は,各大学の教育・研究の質の向上を図る観点から,毎年20校程度の大学を選び,ソ連邦国民教育国家委員会が行う。審査においては,大学の管理・運営・教育・研究活動,教員及び学生の質,施設・設備の状況などが総合的に評価される。審査の結果とそれを踏まえた諸措置は,ソ連邦国民教育国家委員会決定として発表される。これにより否定的評価を受けた場合は,大学幹部の再編,講座,学部及び分校,大学院などの附属機関の廃止,学生の資格審査の実施と成績不振者の処分,不適格教師の罷免,入学定員の削減などを命じられ,1〜2年後に再度審査を受ける。

高等教育の財源は,1)連邦及び共和国の予算,2)大学独自の事業や活動に伴う収入,3)関連の企業,団体等の寄附金により構成される。国家予算が不足しているため,今後は,大学が独自の財源を拡大していくことが期待されている。なお,ソ連の大学においては,国民教育無償の原則に基づき,学費は無料とされている。


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