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1部   高等教育の課題と展望
第4章  諸外国の高等教育
第5節  西ドイツ
3  大学の教育


大学における教育は専門教育が中心である。各専攻における学習は,通常,専攻に関連する幅広い基礎的な学習を行う基礎学習段階と専攻に関連する学習を深める主要学習段階の二つの段階に分けられている。基礎学習段階は通常少なくとも4学期(2年)間で,試験(中間試験又は予備試験といわれる)により修了する。主要学習段階は試験により修了するが,修了までに履修すべき科目及びその時間数は,各大学ごとに州文部省の認可を得た試験規程等により定めている。修業年限については,法令で標準4年と定められている。

修了試験には,専攻により,大学が行う試験(ディプローム試験,マギステル試験)と国家試験がある。教員,医師などは国家試験により修了する。ここ数年来,大学にはおよそ15〜16万人が入学しているが,修了者は8万人台で推移している。これには,在学期間の長期化,中退などの要因が重なっているとみられるが,修了試験の合格率が平均すると9割を超えていることから,合格する見込みが立つまでなかなか試験を受けないという状況にあるとみられる。専攻により違いはあるが,修了までに要する平均在学年限と修了者の平均年齢は,総合大学で7.6年,28.4歳,教育大学で5.9年,26.9歳,芸術大学で6.3年,26.9歳となっている(1986年)。なお,1980年代半ばに行われた調査によれば,修了証を取得せず,また学習を再開する意志がなく大学を去る者の比率は2割強である。

大学修了後の学位は博士であるが,博士号を取得する課程は制度化されていない。博士号取得希望者は論文を作成し,審査に合格すればよい。

取得までに3〜5年かかるのが通常といわれている。近年,一部の大学では,博士号取得希望者がグループで学習と研究を行う課程が試行されている。

博士号取得後,大学の教員になる者は,通常,助手などの身分で大学に勤務しながら,あるいは奨学金を得て,大学教員の基礎資格とされる大学教授資格を取得するための論文を作成する。1年間におよそ1,000人が同資格を取得しており,その平均年齢は39.8歳(1988年)である。

大学の教員は,かつての正教授,助教授,講師が職名としては教授は統一され,給与法上それぞれC4(C等級4号俸),C3,C2と区分されている。そのほか,若手研究者のポストとして,博士号の取得を任用条件とする学術助手,大学教授資格の取得を任用条件とする上級助手などが設けられている。C2教授,C3教援,C4教援間の昇格は,原則として同一大学では禁止されており,他大学の公募に応募するのが‘一般的である。このように内部での昇格を禁止することにより,教育,研究の活性化が図られているといわれる。


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