ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
1部   高等教育の課題と展望
第4章  諸外国の高等教育
第4節  フランス
4  学生生活


フランスでは,1970年代半ば以降の経済不況により青年層を中心に失業が深刻な社会問題となっている。全国紙のルモンドの調査によれば,現在の学生たちはこうした社会状況の中で育った世代であるため,多くの者が失業の脅威に対しては敏感である。資格社会であるフランスでは,失業の脅威から逃れるとともに,興味の持てる仕事に就くためには,高度の資格の取得が不可欠の条件である。学生たちは,そのような資格取得を高等教育に期待しており,一般に真剣に勉学に取り組んでいる。勉学の目的として,将来の職業生活の準備や就職先の要求への対応を挙げるものが多い。それだけに自分が受けている高等教育の現状に対しては,就職に必ずしも結び付いた内容になっていないと厳しい評価を下している。

学生生活を援助するために,国営の全国大学・学校厚生事業センター(CNOUS)及びその傘下の地域圏大学・学校厚生事業センター(CROUS)が,各大学の学生の福利,厚生の事業を行っている。これらの機関は,学生寮や学生食堂の運営,学生たちの文化・余暇活動の促進,外国人学生との交流促進の活動,学生と企業の接触の機会の設定,アルバイトのあっせん等を行っている。

大学等の学生を対象とする主要な奨学金として,国が支給する給付制のものがある。この奨学金は,保護者の収入と家庭の諸条件(保護者が扶養する子どもの数,大学と住居の距離,保護者や子どもの健康状態等)に応じて給付額が決定される。金額は,年間3,834フラン(約9万円)がら1万3,248フラン(約32万円)である。大学生の約15%がこの奨学金を受給している(数値はいずれも1987年度)。

なお,一部の国立グランゼコールの学生については,奨学金とは別に給与が支給されるなど,大学生と比べて優遇されている。

1-4-4  フランスの大学生の意識


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ