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1部   高等教育の課題と展望
第1章  我が国高等教育の歩み
第1節  戦前の高等教育
4  高等学校(旧制)制度


戦前の高等教育機関として特色のある存在は高等学校である。高等学校令(明治27年)によると,高等学校は専門学科を教授することを原則とし,特に帝国大学に入学する者のために予科を設けることができる制度とした。

しかし,専門学科を教授する学部は帝国大学の増設等のため発展をみることなく,制度上従属的な地位にあった大学予科だけが発展し,高等学校は帝国大学の予備門としての道を歩んだ。

その後,大正7年に高等学校令を新たに公布し,高等学校の性格は「高等普通教育ヲ完成スルヲ以テ目的トシ特ニ国民道徳ノ充実ニカムへキモノトス」と定め,大学予科としての性格は制度として明確に改められ,高等普通教育機関の一つとなった。以後,高等学校令制定後の高等教育機関拡張計画によって,新制度の高等学校が次々と各地方に設置され,多くの人々の人間形成の場として特筆に値する成果を上げた。

なお,高等学校への入学は,例えば昭和10年の国立についてみると競争率が7.3倍であるなど,かなりの高率であったが,大学入学の競争はあまりなかった。これは,高等学校の大部分を占める国立高等学校の入学定員が国立大学の入学定員とほぼ見合っており,また,大学予科入学者は原則として大学学部に入学できたからであった。


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