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2部   文教施策の動向と展開
第10章  情報化の進展と教育の対応
第3節  新しい情報手段の活用
2  新しい学習システムの開発


テレビ・ラジオ等の情報手段を利用した学習システムとしては,従来からテレビ学校放送や社会教育における放送利用学級があり,昭和60年度からは放送大学が活動を開始している。

さらに,最近では,新しい情報手段を利用して新しい学習システムを開発する多様な試みが行われている。例えば,熊本県の「ファインズ計画」においては,テレビ会議システムを利用して,新しい学習システムの実験が行われている。また,東京都八王子市の「市民生涯教育支援システム」においては,都市型CATVにより,同市近郊の大学等の講義を各家庭に放送し,新しい学習機会を作り出そうとしている。さらに,民間の教育事業者においても,通信衛星を利用して本部の授業を各支部にも放送するなど,新しい情報手段を積極的に利用する試みが行われている。

放送大学については,放送エリアの拡大が課題となっており,現在,放送衛星の利用等広域放送網の整備の在り方等について検討している。

また,大学共同利用機関の放送教育開発センターにおいても,放送を始めとした多様なメディアを利用して行う大学教育の内容・方法等の研究・開発が行われている。

新しい情報手段の活用に関しては,更に様々なものが考えられる。例えば,ビデオディスクやコンパクトディスクは,高画質・高音質な視聴覚メディアとして活用され始めており,教育への利用の可能性も大きい。

また,大量の情報が小型のデイスクに記録できるCD-ROMは,現在,国語辞典や百科事典等の電子出版物として実用化されており,データベースとしての活用も期待されている。

さらに,ハイビジョン(高品位テレビ)は,これまでのテレビ方式と比較してはるかにきめ細かく鮮明な画面を可能にするものであり,映像教材としての利用にとどまらず,ハイビジョンの特性を生かした,新しい教育・文化サービスを可能とすることが期待される。例えば,各種の映像作品を上映するハイビジョン・シアターや美術館・博物館で絵画や彫刻などをハイビジョンで撮影し,映像データベース化したり,展示するなど多彩な利用が可能である。

岐阜県美術館では,平成元年4月より,ハイビジョングラフィックス(静止画)による「ハイビジョンギャラリー」を実用化させている。

このような新しい情報手段を教育に利用することについて,文部省は,教育方法の改善等,教育活動の充実を図るため,各種ニューメデイアの教育利用に関する開発研究を委嘱するとともに,コンピュータとVTR,ビデオディスクなど他の情報手段を連携させた効果的な学習教材を開発する事業に対し補助するなど基礎的な調査研究を進めている。


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