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2部   文教施策の動向と展開
第8章  文化の振興
第3節  国語施策,著作権施策及び宗務行政の推進
3  宗教法人と宗務行政



(1) 宗教法人の概要と認証事務

現在,我が国には,教派,宗派,教団等といった大規模な宗教団体はもとより,これらに属し,あるいは属さない神社,寺院,教会等の大小とりまぜた様々な宗教団体が存在し,多様な宗教活動を行っている。そのうち,約18万余にのぼる宗教団体が,宗教法人法に基づく宗教法人となっている。

現行の宗教法人法は,憲法上の要請でもある信教の自由に基づき,宗教活動の自由をできるかぎり尊重しようという趣旨で立法されている。

同法では,宗教団体の定義として,宗教の教義をひろめ,儀式行事を行い,及び信者を教化育成することを主たる目的とする,「礼拝の施設を備える神社,寺院,教会,修道院その他これらに類する団体」と「これらの団体を包括する教派,宗派,教団,教会,修道会,司教区,その他これらに類する団体」の2種類を掲げ,これらの宗教団体が,その運営の根本原則を定めた規則を作成し,それぞれの所轄庁(前者では都道府県知事,後者では主として文部大臣)の認証を得て登記することによって,宗教法人として成立する。また,規則の変更や合併,任意解散についても,認証が必要とされるが,宗務行政は,このような宗教法人の規則等の認証に関する事務を主体とし,かつ,宗教法人もまた公益法人としての社会的存在を有することから,その観点から法人の管理運営が一層適正になされるよう,指導を行っている。

2-8-6  全国の宗教法人数


(2) 宗教法人の管理運営に関する指導

最近,宗教法人に関する税制上の優遇措置等に着目しての宗教界の外部の者が宗教法人を悪用する例がみられることから,文化庁においては,昭和63年3月31日付けで,所轄庁において設立及び規則変更の認証事務等を一層適正に行うよう,各都道府県知事に対し通達を行い,その指導の徹底を図っている。また,既存の宗教法人においても,近年,宗教法人の内紛や脱税問題,過大な収益事業や財産処分に係る問題等について社会的に取り上げられる事例が少なからずみられるようになってきた。本来,宗教法人の適正な管理運営については,宗教法人自身の自主的な努力が基本となるべきものではあるが,いまだ宗教法人制度の趣旨を十分理解せず,「法人意識」が欠如している法人の関係者には自覚を促したい。

このため,文化庁としては,これまでも(財)日本宗教連盟あるいは都道府県と共催で各種研修会を開催したり,管理運営の手引書を刊行して,法人意識の高揚と事務管理能力の向上に努めているが,平成元年度からは新たに宗教法人の管理的立場にある者のなかから宗教法人の事務指導者を養成すべく,その指導者講習会を京都,東京で実施している。


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