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2部   文教施策の動向と展開
第8章  文化の振興
第2節  芸術文化の振興と普及
1  芸術創作活動の推進



(1) 活動等の動向

我が国の芸術は,伝統芸術を継承しながら,欧米芸術の強い影響の下に,文芸,美術,音楽,舞踊,演劇などの各分野にわたり,広範かつ様々な活動が活発に展開されてきている。

公私立美術館(博物館法に基づく登録博物館又は博物館相当施設)は,昭和49年の99館から昭和62年の221館へ,入館者数も昭和48年度間の991万人から昭和61年度間の2,169万人へと増加しているほか,美術展覧会の開催件数も増加している。また,舞台芸術の公演会場であるホールや劇場数は,昭和52年から60年の8年間でほぼ倍増し,全国にわたって整備されてきており,最近では,コンサートホールのような専門ホールも各地に設けられつつある。舞台芸術(音楽・舞踊・演劇)の公演も,全体として年々かなりの増加傾向を示している。

芸術家人口は全般的に増加傾向にあリ、音楽家とデザイナーは特に著しい。また,昭和60年における男女比でみると音楽(女性78%),デザイン(女性42%)等の分野において女性の進出が目立っている。


(2) 民間芸術活動への助成

優れた芸術創作は,もとより,芸術家及び芸術団体の自由で創造的な活動によって振興されるものであるが,行政においても,その自主性を尊重しつつ,活動の場の整備,顕彰,若手芸術家の育成研修等の条件整備を行っていくことが重要である。とりわけ,舞台芸術にあっては収入源が,主として入場料等の事業収入となっているが,商業演劇の一部や特に高名な音楽家の演奏会等を除き,必要とする経費のすべてを確保することは困難な場合が多く,経済的基盤の充実が強く求められており,民間資金の導入と併せて公費による援助が必要である。

1) 民間芸術等活動費補助民間芸術関係団体は,我が国の芸術文化の向上及び普及に中心的役割を果たしており,そのオーケストラ,オペラ,バレエ等の大規模な公演,芸術鑑賞の機会を提供する地方巡回公演,芸術関係資料の整備,海外公演の事業を助成してその振興を図っている。 昭和63年度においては,(財)東京フィルハーモニー交響楽団,(財)二期会オペラ振興会,(社)日本バレエ協会,(社)現代舞踊協会など57団体に助成した。
2) 芸術活動の特別推進我が国舞台芸術に大きな刺激を与え,その水準の格段の向上に資する舞台芸術活動,例えば,海外公演や大規模な国内公演などを昭和63年度以来,企業等民間の積極的な協力を得て実施している。平成元年度においては,創作性の高い舞台芸術であれば公演の規模にかかわらず,この事業の対象とするなど格段の充実を図っている(表2-8-1)。
3) 優れた舞台芸術等に対する奨励広く舞台芸術の創作活動を促進するため,音楽,舞踊及び演劇の分野の創造性に富む優れた舞台芸術の公演を奨励する「優秀舞台芸術公演奨励事業」,舞台芸術の分野における日米両国間の交流を通じた公演水準の向上と相互理解を図るため,我が国の現代舞台芸術公演をアメリカに派遣する「日米舞台芸術交流事業」,優秀な劇場向け映画の製作を奨励する「優秀映画製作奨励」を実施している。 昭和63年度においては,優秀舞台芸術公演奨励事業として「国境のあしたふさこる家」(演劇),「志田房子の会」(舞踊)など18公演,日米舞台芸術交流あみ事業として「世阿彌」(演劇),「新作日本舞踊」(日本舞踊)の2公演が実施された。また,優秀映画製作奨励事業としては,「となりのトトロ」,「TOMORROW/明日」など10作品を選定した。
2-8-1  昭和63年度 芸術活動特別推進事業


(3) 芸術祭

芸術祭は,広く一般に演劇,音楽,舞踊,演芸等の分野の優れた芸術作品を鑑賞する機会を提供するとともに,芸術家に意欲的な公演発表の機会を与えて芸術の創造と発展を図るための芸術の祭典として,昭和21年以来,毎年秋に開催され,芸術家,芸術団体のみならず広く国民に親しまれてきている。

開催地は,東京,大阪,名古屋のほか毎年1か所都道府県と共催で地方開催が実施されており,平成元年度は,山梨県で開催される。毎年参加作品の中から特に優れたものを選んで,芸術祭賞が文部大臣から授与される。


(4) 芸術選奨等

演劇,映画,音楽,舞踊,文学,美術等の芸術各分野において,その年に優れた業績をあげ,新生面を開いた者に対し,芸術選奨文部大臣賞及び同新人賞を授与しており,昭和63年度については,平成元年3月に日本芸術院において授賞式を挙行した。

このほか,芸術作品賞,創作奨励賞,優秀美術作品買上げなどの顕彰事業を行っている。


(5) 芸術家研修

音楽,舞踊,演劇,舞台美術等の各分野の芸術家を海外又は国内の機関等に派遣し,その専門分野における実際的な研修の機会を提供している。昭和63年度においては,34名をイタリア,イギリス,アメリカ,フランス,西ドイツ等に派遣した。


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