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2部   文教施策の動向と展開
第7章  体育・スポーツの振興
第1節  施策の概要


体育・スポーツは,国民の心身の健全な発達に資するとともに,明るく豊かで活力に満ちた社会の形成に寄与するものである。特に近年,経済の発展,都市化,情報化などの社会の急激な変化が進行し,所得水準の向上や自由時間の増大をもたらしている反面,運動不足や精神的ストレスの増大といった弊害をも生じさせている。このような状況の中で,スポーツに対する国民の関心やニーズが高まり,多様化し,高齢化社会の進展とも相まって生涯にわたり日常生活の中でスポーツに親しみ実践していこうという人々が増えている。また,ソウルオリンピックを始め近年の各種国際競技大会の成績にみられるように,世界の競技水準が著しく向上する中で,我が国の競技力の向上が大きな課題となっている。

このようなスポーツをめぐる状況に対応し,スポーツの一層の振興を図るため,文部省においては,臨時教育審議会答申やスポーツの振興に関する懇談会報告(昭和63年3月)などの各種提言を尊重しながら,21世紀に向けたスポーツの振興方策について,昭和63年4月に保健体育審議会に対し諮問を行った。同年8月には,同審議会から,国において速やかに適切な施策を講じる必要があると考えられる事項について中間報告が出された。同審議会においては,現在,答申に向けて,引き続き検討を進めている。また,昭和63年7月には,文部省体育局の機構改革を実施し,生涯スポーツと競技スポーツの両面の充実を期して体育・スポーツ行政の推進体制の整備を図った。

上記の各種提言等を踏まえ,スポーツの一層の振興のために今後取り組むべき主な施策の方向を示せば,次のようになる。

第一は,生涯スポーツの振興である。スポーツ人口の増大,ライフスタイルやスポーツに対する国民の意識の多様化に伴い,スポーツ活動やスポーツ施設に対するニーズも多様化・高度化してきており,このようなニーズにこたえる多面的な施策が必要である。

したがって,今後も引き続き,スポーツ施設の整備充実,学校体育施設の開放の促進,スポーツ指導者の養成確保,生涯スポーツ事業の推進,スポーツ団体の育成等,国民があらゆる機会とあらゆる場所においてスポーツをすることができるような諸条件の整備を積極的に進める必要がある。

第二は,競技スポーツの振興である。国民の期待にこたえ,国際的な競技大会で我が国の選手が優秀な成績を収めることができるようにするため,選手強化事業や指導者の養成の一層の充実を進める必要がある。

さらに,国際競技力向上のためのスポーツ医・科学研究,科学的トレーニングの場の提供等を行う国立スポーツ科学センター(仮称)の設置,官民協力によるスポーツ振興基金の創設など,競技力向上のための支援体制の充実・強化を図る必要がある。

第三は,学校体育の充実である。学校体育は,体力の向上及び運動に親しむ態度や能力の育成の上で大きな役割を果たしており,生涯スポーツの観点からも大きな意義を持っている。また,運動部活動は,競技スポーツの一翼をも担っており,今後ともその充実を図る必要がある。初等中等教育段階における学校体育については,第1部第2章第5節において詳述しているので,本章では,大学における体育・スポーツに絞って取り上げる。

文部省としては,我が国の体育・スポーツの一層の振興のため,生涯スポーツ,競技スポーツ及び学校体育・スポーツにわたる以上の諸施策を総合的に推進していくことにしている。


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