ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
2部   文教施策の動向と展開
第6章  社会教育の振興
第4節  多様な学習機会の整備
2  婦人の学習


近年,婦人の意識の変化や教育水準の向上,社会の成熟化,国際化,情報化の進展等により,婦人の学習要求は,高度化,多様化し,婦人団体やグループ,教育委員会や首長部局等の行政,民間事業所等,様々な場所で婦人を対象とした教育事業が行われ,多種多様な内容が取り入れられている。

また,婦人の就労の増加を始め,社会参加や能力開発の気運が一層高まっている。これらを背景に政府は昭和62年5月,男女共同参加型社会の形成を目指す「西暦2000年に向けての新国内行動計画」を策定し,その重点目標の一つとして婦人の生涯にわたる学習機会の整備を掲げている。

文部省では,これらの状況を踏まえて,婦人の学習機会の提供,社会参加の促進,婦人団体の育成,婦人教育施設の整備等,次のような施策の充実に努めている。

第一に,婦人が自らの資質・能力の向上や生活上の課題解決を目指して,計画的,継続的に行う婦人学級の開設を奨励し,昭和62年度には,全国で約2万9,000学級が開設され,約136万人が参加した。特に,昭和60年度からは,男女の固定的な役割分担意識の払拭を目指す「婦人問題学習講座」の開設を,昭和61年度からは,主として子育て後の婦人を対象として再就職に必要な知識,技術,心構え等を学習する「婦人の職業生活準備セミナー」の開設を奨励している。昭和62年度の国庫補助を受けた婦人学級の主な学習内容は,婦人問題・女性史に関する学習(26.4%),市民生活に関する学習(12.5%),職業生活に関する学習(9.2%),などである。

第二に,婦人の社会参加の促進を図るため,昭和51年度から市町村が行う婦人ボランティアの育成講座と講座修了生が公民館,図書館,老人福祉施設等で行うボランティア活動を援助する「婦人ボランティア活動促進事業」に助成している。

また,国際化の進展に伴い,婦人の持つ国際的な能力・経験や資質を活用した草の根レベルの国際交流活動が重要となるので,昭和63年度から,都道府県・指定都市が行う「婦人国際交流フェスティバル」の実施を助成し,その推進を図っている。

さらに,これらの学習活動を婦人が自ら企画運営するよう,教育委員会,婦人団体等が行う婦人教育指導者研修事業を奨励している。また,平成元年度からは新たに,大学等と連携して都道府県・指定都市が行う「婦人の生涯学習促進事業-ウィメンズ・ライフロング・カレッジー」の開設を助成し,より高度で専門的なリーダー養成を図っている。

第三に,婦人教育・家庭教育の振興,婦人の地位の向上,家庭生活や社会生活の充実・向上等を目的として,全国的,国際的に多様な学習活動,社会活動を展開している婦人団体の自主性を尊重しつつ,求めに応じて指導,助言,財政援助等を行っている。昭和62年度末現在,教育委員会が指導,助言,援助等を行った婦人団体数は約3万7,000団体,会員数は約884万人で,これは婦人有権者の約19.5%に当たる。文部省は,全国組織の婦人団体が行う指導者の研究協議会,海外派遣,調査研究事業等に対して助成を行い,婦人団体の育成を図っている。

第四に,婦人教育施設の整備・充実を図っている。婦人教育施設は,婦人教育関係者や一般婦人のために各種の研修,交流,情報提供等の事業を行うとともに,婦人団体等が行う各種の婦人教育活動の拠点として,婦人の資質,能力の開発や知識・技術の向上を図ることを主たる目的として設置された施設である。文部省では,昭和53年度より,地方公共団体が広域的な婦人教育施設を整備する事業に対して助成を行っている。

これにより昭和62年度までに11館が建設されている。昭和63年4月1日現在,婦人教育施設は全国で197館(国立1館,公立141館,私立55館)設置されており,昭和62年度間の延べ利用者は587万人に達している。

昭和52年に文部省の附属機関として設置された国立婦人教育会館は,全国の婦人教育指導者等に対する実践的な研修,婦人教育・家庭教育に関する専門的な調査研究や女性学講座,国際会議などを主催しており,また,婦人教育情報センターを置いて情報提供機能の整備・充実を図っている。なお,平成元年度からは,新たにアジア太平洋地域の4か国から,女性の情報処理担当者を対象に「海外婦人教育情報専門家情報処理研修事業」を実施する。

2-6-8  国庫補助婦人学級の学習内容


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ