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2部   文教施策の動向と展開
第5章  学術研究の振興
第2節  研究費の充実
1  大学等における研究費の現状


研究費の内容,性格等をどのように規定して整理するかは人件費の取扱いなどにより異なるが,大学等における使用研究費(国からの支出金のほか,民間等からの受入金,自己資金等の合計の支出ベースの研究費)と国の研究関係予算の状況をみると次のとおりである。


(1) 大学等における使用研究費
1) 総務庁の「科学技術研究調査」によると,昭和62年度の我が国の大学や研究所,企業等において使用された研究費総額(人文・社会科学分野を含む。)は9兆8,366億円である。このうち,大学,短期大学,高等専門学校及び大学共同利用機関において使用された研究費は,1兆9,579億円で全体の19.9%を占めている。この中の65.5%が人件費で,試験研究機関等,会社等に比べ大きな割合を占めている。また,大学等の研究費総額に占める公費負担の割合は52.2%となっている( 2-5-1 )。
2)研究は,その性格によって基礎研究,応用研究,開発研究の三つに分類され,その性格別の研究の割合は研究組織によって異なっている。 自然科学分野について使用研究費を性格別にみると,大学等では基礎研究費が54.2%と高い割合を占めているのに対し,試験研究機関等,会社等では,開発研究費がそれぞれ58.2%,71.7%と高い割合を占めている( 2-5-1 )。 大学等において基礎研究費の割合が高いということは,大学等における学術研究は基礎研究を中心とするものであり,我が国の創造的な科学技術の振興の基盤である基礎研究の発展に大きな役割を担っていることを示している。
2-5-1  組織別研究費及びそれに占める人件費,公費負担の割合



(2) 大学等における国の研究関係予算

基礎研究の中心である大学等の研究費については,科学研究費補助金を始めとして,年々その拡充に努力している。

我が国全体の人件費を含めた自然科学関係予算をみると,科学技術庁が毎年各省庁の「科学技術関係予算」として取りまとめているところによれば,平成元年度予算総額は1兆8,148億円(対前年度5.8%増)である。このうち,文部省所管の予算は8,543億円(対前年度5.1%増)で,全体の47.1%を占めている(2-5-2 )。

自然科学に限らず人文・社会科学も含めた文部省所管の研究関係予算のうち,人件費を原則として除くなど学術研究に直接充てられる経費に限定した「学術研究振興関係予算」として整理したものをみると,平成元年度は4,005億円(対前年度7.6%増)となっている(2-5-2 )。

2-5-1  性格別研究費の割合(自然科学)

2-5-2  我が国の科学技術関係予算(平成元年度)

2-5-2  学術研究振興関係予算の推移


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