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2部   文教施策の動向と展開
第2章  生涯学習の振興
第2節  生涯学習基盤の整備
3  生涯学習施設の連携・協力の推進


人々の学習の場として,従来から学校のほか,社会教育施設,体育・スポーツ施設,文化施設,さらには,職業訓練施設,社会福祉施設など生涯学習施設の整備・充実が進められている。

今後,人々により適切な学習機会を提供するためには,地域間の施設整備状況の不均衡の是正や,整備が遅れている施設の設置に努めるとともに,既存の生涯学習施設の本来的機能をさらに有効利用していくため,次のような配慮が必要となる。

第一は,人々の学習要求の多様化に対処するため,生涯学習施設相互間の連携・協力体制を積極的に推進していくことである。各施設間の連携・協力の形態としては,共同事業の実施,情報の相互提供,施設の相互利用,指導者の相互派遣などが考えられる。各種の施設間の連携・協力を行いやすくするための試みとして,複数の社会教育施設を一体的に整備する「複合化」が行われている。

第二は,このような連携・協力を進めるために,各種の情報提供を積極的に行うことである。このため,情報通信機能の強化,施設相互間の情報基盤の整備を図ることが必要である。このような例としては,芸術ホール等と共同して設置された箕面市中央図書館(昭和63年)や文化ホール,勤労青少年ホーム,婦人の家,体育館,図書館等と共同して設置された大分市中央公民館(昭和60年)などがある。

第三は,駅前や商店街など人々が集まる場所に生涯学習の場を整備することが有効である。このような例としては,駅前の店舗,事務所の中に公民館,図書館を設置した仙台市のパルシティ仙台ビル(昭和58年),駅に隣接して設置された山形県最上町中央公民館向町分館(昭和57年)が知られている。最近では,役場支所や市民ホールなど多くの人々が利用する施設に共同して設置された奈良市立図書館(昭和63年)などがある。

第四は,地域住民の利用を考慮した学校施設の整備・活用を行うことである。すなわち,住民の利用に資するような学校施設の設計,余裕教室の地域の学習施設(図書室,郷土資料室など)への転用,住民の利用に供する特別教室の整備などの配慮が必要である。このような例としては,公園と一体的に整備し,また,コミュニティー施設との複合施設として整備した東京都の千代田区立佐久間小学校,余裕教室を市民図書館として活用している横浜市立神奈川小学校などがある。

文部省では,生涯学習を推進する観点から,こうした社会教育施設の整備や住民利用に配慮した学校の施設整備を行う地方公共団体に対し,これらの施設整備に必要な建設費の一部について助成措置を講じている。

平成元年度からは,地域の生涯学習の中心的な総合施設として生涯学習センターの整備を推進している。同センターは,各種の情報の受信・発信基地としての役割を持ち,学校や職業訓練施設などの他の施設等との連携・協力のもとに,高度化・多様化した住民の学習要求に対応できる様々な学習機能を備えている。さらに,本年度においては,生涯学習施設ネットワーク推進事業に対して新たに補助を開始した。これは,社会教育施設,学校,職業訓練施設,福祉施設,企業その他の関連事業所等が相互に連携を図りながら,地域の学習基盤を総合的に整備充実するものである。


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