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1部   初等中等教育の課題と展望
第2章  初等中等教育充実のための施策の展開
第6節  健康教育の充実
3  学校安全の充実



(1) 学校生活の安全

学校においては,安全な生活を営むのに必要な事柄について理解させ,安全な行動ができる態度や能力を身に付けさせることをねらいとして,学級指導,学校行事等の特別活動を中心に,各教科,道徳など学校の教育活動全体を通じて安全教育を行うとともに,学校安全計画を策定し,これに基づき施設・設備の安全点検や通学路の選定と点検,避難訓練などの安全管理を行い,学校安全の充実に努めている。

また,文部省では,安全指導の手引の作成や各種の研修会の開催などを通じ,学校安全の充実を図っている。

さらに,児童生徒の保護者,学校の設置者,国の三者が財源を負担する互助共済制度として,日本体育・学校健康センター法に基づく災害共済給付制度が設けられており,学校の管理下において発生した児童生徒の負傷・疾病等に対して医療費等の給付が行われている。この制度については,文部省では,従来から給付内容の充実に努めており,昭和63年度には,障害見舞金の引上げなどを行った。

なお,学校の管理下の事故について,その発生の場合別の状況をみると,小学校では休息時間中の事故が53%,高等学校では課外活動中の事故が47%(その大部分が体育活動中)と目立っている。また,学校管理下の事故全体のうち約4分の1が骨折事故である。


(2) 交通安全教育の推進

交通事故による死者数は,昭和55年以来再び増加し,昭和63年には1万344人と13年ぶりに1万人を突破するなど,極めて厳しい状況にある。昭和63年の年齢階層別死者数をみると,15歳以下の年齢層では減少し,対前年比68人減(11.3%減)の532人となっているが,16〜18歳では対前年比67人増(6.1%増)の1,165人となるなど,依然として生徒等の死者も少なくない。また,事故を状態別にみると,16〜18歳では二輪車運転中の死者が711人(61.0%)と目立っている( 1-2-5 )。

このため,学校においては,安全教育の一環として,交通社会の一員としての責任を自覚し,交通安全意識と交通マナーの向上に努め,自己の安全のみならず,他の人々や社会の安全に貢献できる健全な社会人の育成を目指した交通安全教育を実施するとともに,安全な道路交通環境づくりの促進に努めている。

文部省においては,学校・家庭・地域が一体となって取り組む交通安全教育推進地域事業や二輪車の実技指導を含めた交通安全教育指導者養成講座を実施するとともに,(財)日本交通安全教育普及協会に調査研究を委嘱し,その研究成果に基づく「高等学校交通安全指導の手引」,「高等学校における二輪車に関する安全指導の手引」等を作成,配布するなどして,交通安全教育の推進と児童生徒の交通事故の防止を図っている。

特に,平成元年3月に告示した新学習指導要領においては,中学校及び高等学校においても,新たに交通事故の防止について取り上げ,交通安全教育の充実を期したところである。

1-2-5  年齢別交通事故死者数の推移


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