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1部   初等中等教育の課題と展望
第2章  初等中等教育充実のための施策の展開
第3節  徳育の充実
2  道徳教育の内容の改善


今回の学習指導要領の改訂においては,道徳教育の一層の充実を図るため,昭和33年度に道徳の時間が設けられて以来初めての大幅な改善を行った。

第一は,道徳の内容の再構成と重点化を図ったことである。すなわち,小・中学校について,児童生徒の道徳性の発達等を考慮し,道徳の内容の再構成と重点化を行い,児童生徒一人一人に道徳性がしっかり身に付くよう改善した。現行学習指導要領では,道徳の内容の各項目の相互の関連が示されていないことから,それらを総合的,有機的に指導することが困難であった。そこで,道徳の内容相互の関連を明確にするとともに,道徳の内容の全体像を明らかにすることによって,指導の視点が一層明確になるよう,内容の再構成を行った。また,小学校では28項目,中学校では16項目(実質的には30項目以上)の内容の示し方が網羅的であり,すべての学年で指導することとしているため,児童生徒の道徳性に応じた適切な指導が行いにくいとの指摘があった。そこで,児童生徒の道徳性の発達等に応じて,小学校の低学年14項目,中学年18項目,高学年及び中学校では22項目に項目数を減らした。また,例えば,小学校低学年ではしつけなどの基本的な生活習慣,中学年では日常の社会規範を守る態度,高学年では公徳を守り公共に尽くそうとする態度,また,中学校においては人間としての生き方の自覚などに留意して,内容を重点的に示した。

第二は,人間としての在り方生き方に関する教育の充実である。すなわち,高等学校においては,人間としての在り方生き方に関する教育の充実を図った。すなわち,公民科の倫理,現代社会等の科目や,特別活動のホームルーム活動において人間として調和のとれた発達を図りながら,自らの行動を選択し,決定していくことのできる主体の育成を目指す人間としての在り方生き方に関する教育を進めることにより道徳教育の充実を図ることとした。

第三は,学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の充実である。すなわち,学校の教育活動全体を通して行う道徳教育についても,各教科等の特質に応じてその充実を図ることとした。そのため,各学校において必ず道徳教育の全体計画を作成することとし,学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育と道徳の時間の関連を深め,指導の効果を高めるようにした。また,例えば,国語科について,道徳性を養うことに資する教材が取り入れられるよう,教材の選定の観点を示したほか,生活科において児童の具体的な体験や活動を通して基本的な生活習慣を身に付けさせるよう,その内容を設定するなど,各教科等の特質に応じた道徳教育の充実を図った。さらに,道徳教育を進めるに当たって特に留意すべき事項として,内面に根ざした道徳性の育成を図るため,豊かな体験を重視することとした。

第四は,家庭や地域社会との連携の強化である。日常生活における基本的な生活習慣や望ましい人間関係の育成などは,児童生徒の家庭や地域社会における生活と深くかかわっており,学校は家庭や地域社会と連携を深め,豊かな心を育てるよう配慮することとした。


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