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第5章   1970年代の教育改革の動向
3  わが国における教育改革の動向
(2)  初等・中等教育の改革に関する基本構想の概要
9  教員の養成確保とその地位の向上のための施策


今後ますます重要な役割をになう学校教育にすぐれた教員を確保するとともに,その教育活動の質的な水準と教員の社会的・経済的地位の向上をはかるため,次のような施策を総合的に実施する必要がある。

(1)初等教育の教員は,主として,その目的にふさわしい特別な教育課程をもつ高等教育機関(以下「教員養成大学」という。)において養成をは,かり,中等教育の教員のある割合はその目的に応じた教員養成大学において養成をはかるものとする。他方,一般の高等教育機関卒業者で一定の要件を具備したもののうちから広く人材を誘致して,すぐれた教員の確保をはかること。この場合,教員の全国的,地域的な需給の調整を円滑にする方策を講ずること。
(2)国は前項の教員養成大学の整備充実に力を注ぐとともに,とくに義務教育諸学校の教員を確保するため,その計画的な養成と奨学制度の拡充について適切な措置を講ずること。また,一般の高等教育機関で教員としての資格を得るための基準についても,適切な改善をはかること。
(3)教員としての自覚を高め,実際的な指導能力の向上をはかるため,まず新任教員の現職教育を充実するとともに,その的確な実施を保障するため,特別な身分において一年程度の期間任命権者の計画のもとに実地修練を行なわせ,その成績によつて教諭に採用する制度を検討すること。
(4)一般社会人で学識経験において学校教育へ招致するにふさわしい人材を受け入れるため検定制度を拡大すること。
(5)教員のうち,高度の専門性をもつ者に対し,特別の地位と給与を与える制度を創設すること。そのための一つの方法として,教育に関する高度の研究と現職の教員研修を目的とする高等教育機関(「高等教育の改革に関する基本構想」1‐高等教育の多様化(4)の第4種に属する。)を設けること。
(6)教員の給与は,すぐれた人材が進んで教職を志望することを助長するにたる高い水準とし,同時により高い専門性と管理指導上の責任に対応するじゅうぶんな給与が授けられるように給与体系を改めること。なお,国民は,教員を尊重し,教員に大きな期待をよせている。したがつて,教員の地位が高い専門性と職業倫理によつて裏づけられた特別の専門的職業として,一般社会の尊敬と信頼を集めるためには,教員が自主的に専門的な職業団体を組織し,相互にその研さんに努めることが必要である。教員自身が,そのような教育研修活動を通じ,不断にその資質の向上に努めるならば,その建設的な意見は社会的に評価され,国民の期待するところにこたえることになろう。

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