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第5章   1970年代の教育改革の動向
1  世界における教育改革の動向
(2)  開発途上国における教育発展計画


以上のような欧米の先進諸国の動きに対し,第2次大戦後に出現した数多くの国でも,その独立と繁栄のために経済・社会発展計画を強力に推進してきた。国連やユネスコなどの国際機関はさまざまな経済的・技術的援助を展開し,多国間,二田間の協力事業も活発に行なわれてきた。このことは,いわゆる先進諸国とこれらの開発途上国との間の発展の格差を縮小することが,世界全体の平和と繁栄の基礎を作るために欠くことのできない条件だからである。

しかしながら,戦後25年間の成果はかならずしも満足できる状態ではなく,発展の格差はいつそう拡大する傾向さえ見られる。それにはいろいろな原因があるが,特に深刻な問題は,発展途上国では経済,社会発展の根底である人間能力の開発が著しく立ちおくれでおり,しかもそのための努力が効果をあらわすのには長い年月がかかるということである。

このような困難を打開する第一歩として,ユネスコの首唱によりアジア地域については1960年にカラチプラン,アフリカ地域については1961年にアジスアベバプラン,南アメリカ地域については1962年にサンチャゴプランが作成され計画的な教育発展がはかられた。そして,1965年イランにおいてユネスコ主催の世界文部大臣会議が開かれ,「文盲撲滅」の具体的な方策が検討された。

アジア地域についてみれば,カラチプランのフォロ・アップとして,ユネスコ主催で,1962年に第1回,1965年に第2回の文部大臣会議が開かれ,初等・中等教育の普及・充実について検討が進められた。さらに,社会・経済発展計画の一環としての教育計画のあり方について1968年にはパリで「教育計画国際会議」が開かれた。

今日では,教育発展こそすべての経済的・社会的発展の基礎であることが広く認識され,多くの開発途上国は国際的視野から国家計画として教育発展計画を策定しようとしている。


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