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第3章   教職員の充実と物的条件の整備
3  就学援助
(1)  要保護・準要保護児童・生徒に対する就学援助


わが国では経済的理由により義務教育の就学が困難な学齢児童=生徒に対して「生活保護法」,「学校教育法」,[就学困難な児童及び生徒に係る就学奨励についての国の援助に関する法律」などの法律に基づき,いろいろな就学援助の手段が講じられている。

「生活保護法」上の要保護家庭およびこれに準ずる家庭の児童に対し,学用品費,通学費,通学用品費,学校給食費,修学旅行費,医療費および日本学校安全会掛金などの援助が行なわれている。なお,特殊教育諸学校の児童・生徒については,特殊教育への就学奨励という観点からいろいろな援助がなされている。このほかに,「児童福祉法」その他による児童福祉施策も学齢児童の就学奨励の手段となつており,結核の児童・生徒に対しては「児童福祉法」により学習および療養に必要な物品の支給などの就学援助がなされている。

また,夜間定時制高等学校に学ぶ勤労生徒の健康保持と就学援助を図るため,夜食給食費の―部が国によつて補助されている。

主要国における学齢児童に対する就学援助の実情をみると,わが国のように児童・生徒個人を直接対象とする就学援助の制度をとつている国は少ないが,これはその国の社会福祉施策全体との関連で考えられなければならない。

アメリカ合衆国では,通常の場合,学校がクレヨン,ノートなどのような学用品を支給している。また,児童・生徒の通学にあたつては,スタールバスが使用され,それらの購入の経費については州などから補助金が交付されているため,父兄の負担はほとんどない。したがつて,わが国のように生徒個人を対象とした就学援助はほとんど行なわれていない。

イギリスでは通学困難の児童・生徒を寄宿舎に入れ,しかも父兄にその経費の負担能力がない場合は地方教育当局がその費用を負担することになつている。フランスでは学童の就学援助の施策として,国が市町村を通じて支出する「学校金庫」の制度がある。この制度は1867年に貧困家庭の児童の就学援助を目的として設けられたものであるが,その後,貧困家庭の児童ばかりではなく―般児童をもその対象としている。1951年には「学童をもつ家庭に対する補助金法」によつて,学校金庫に対する国の補助金は大幅に増額された。


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