ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
第2章   教育内容・方法の改善
1  教育内容の水準の維持・向上と多様化
(5)  教科外の教育活動


わが国の教科外の教育活動は,望ましい集団生活を通して,心身の調和的な発達を図るとともに,個性を伸長し,協力してよりよい生活を築こうとする実践的態度を育てることを目標としている。教科外の教育活動は,小学校,中学校および高等学校の各学校段階で若干異なるが,おおむね児童会または生徒会活動,学級会活動またはホームルーム,クラブ活動,学級指導および学校行事から成り,これらの活動は,教師と生徒あるいは生徒相互の人間的接触を深める場として,重要な役割を果たしてきている。

新しい教育課程をみると,中学校におけるクラブ活動を必修にするとともに特別活動にあてる年間授業時数を現行より15時間多い50時間とし,また,高等学校においても,ホームルーム,クラブ活動を全生徒必修とし,それらにあてる週あたりの授業時数は,ホームルームで1単位時間,クラブ活動で原則として1単位時間を下らないものとされるなど,教科外の教育活動の強化が図られている。

次に主要国の教科外の教育活動の特色をみてみよう。国により活動の形態は異なるが,多くの国で,教科外の活動を人間形成の場として重視しており,施設の整備や指導者の育成に努めている。

アメリカ合衆国ではわが国と同じく教科外の教育活動を学校の教育課程の一環として実施することが多いが,ヨーロッパ諸国では,この種の活動を,伝統的に,学校教育をはなれた地域の施設設備を利用し,地域活動の一環として実施することが多い。

〈アメリカ合衆国〉 アメリカ合衆国の教科外の活動は,ホームルーム活動,生徒会活動,クラブ活動を中心として活発に行なわれている。なかでもクラブ活動はひじょうに盛んで,全国的な交流を行なつているクラブも多い。また,クラブ活動を正規の時間表に組み入れ,たとえば新聞編集部など一部のクラブについては単位を付与している学校もみられる。

〈イギリス〉 イギリスの教科外の活動の特色として,パブリックスクール(私立学校)の伝統である団体スポーツをあげることができる。この団体スポーツはパブリックスクール以外の学校においても重視されてきている。そのほか,各種のスポーツや文化活動も教科外活動として行なわれている。

〈フランス〉 フランスの学校教育は,伝統的に知育中心であり,これに対し,近年教科外の活動の重視が叫ばれている。フランスの教科外の活動の特色として,専門の資格を有する教員が担当すること,地域ぐるみで活動が行なわれることなどをあげることができる。

〈西ドイツ〉 西ドイツでは,生徒会活動,クラス会等を通じて生徒間の連帯意識の函養を図つている。また,スポーツ・体育施設が各地に設けられているほか,団体生活の場としての田園学校が全国各地に設けられている。

〈ソ連〉 ソ連の教科外の活動には,クラブ活動,学校行事および校外の教育文化施設を利用した校外教育活動があり,活発な活動をしており,学校教育に大きな役割を果たしている。こうした活動に対し,ピオネールとよばれる独特の少年団活動の果たす役割は大きい。ピオネールは集団的な生活を通して共産主義的人間を育成することを任務として,初等▲中等学校の第3〜8学年の生徒で組織されているが,組織率はきわめて高く,その活動は活発であり,人間教育に果たす役割は大きい。


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ