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第2章   教育内容・方法の改善
1  教育内容の水準の維持・向上と多様化
(1)  教育課程
c  授業時数



(a) 授業時数の規定

わが国の小・中・高等学校の授業時数については,学校教育法施行規則および学習指導要領において定められている。

これによれば,授業は年間240日以上,また,各教科,道徳の授業は35週以上(小学校第1学年は34週以上)にわたって行なうように定められている。小・中学校の各授業時数については,従来最低時数が示されていたが,今回の改訂では,標準時数が示され,また1単位時間の長さについても小学校45分,中学校50分を常例とし,それぞれ40分,45分にすることも考慮するなど弾力性に富んだものとなつた。

表26  主要国における週間授業時数と年間授業週数日数

授業時数についての主要国の規定をみると,フランスとソ連では国が年間の最低授業時数を定めており,西ドイツでは連邦を構成する各州の文部省がこれを定めている。アメリカ合衆国の各州およびイギリスでは年間最低授業日数の定めはあるが,最低授業時数の定めはない。


(b) 教科別の授業時数

わが国の教科別の年間標準授業時数をみると,文科系の教科,理科系の教科,芸術や体育に関する教科のための時数がバランスをもつて定められている。また,これを主要国と比較すると音楽,美術等の情操に関する教科や体育の時数の多いことが特色となつている。

表27  わが国の教科別の年間標準授業時数

これに対し,主要国の初等・中等教育の総授業時間数に占める各教科の授業時数の比率をまず初等教育(第2学年)についてみると,各国とも国語を重要視しており,これに最も多くの時間を費やしている。アメリカ合衆国,イギリス,ソ連においては特に顕著である。算数はソ連,西ドイツがかなり高い比率を示している。このほかの特色としてソ連は社会科に関する教科を設けていないことがあげられる。イギリス,フランスではその他の教科がかなり高い比率を示しているが,これは,イギリスでは宗教教育(12.1%),フランスでは課題自習(16.7%)が行なわれていることによるものである。

前期中等教育についてみると,アメリカ谷衆国およびわが国は,各教科の比率は比較的調和がとれているが,ヨーロッパ諸国では,国により重点を置く教科が異なつており,各教科の構成比率も―様でない。職業教育を重視するイギリスの近代中等学校(モダンスクール),西ドイツの国民学校(ハウプトシューレ)は,実習を多く行なつているため,その他の教科の比率が高くなつている。

後期中等教育では,国による教科の構成比率に大きな相違がみられるが,それとともに同―国においてもコース(学科)による相違がかなり大きい。特に,ヨーロッパ諸国においては顕著である。さらに,文科系,理科系のコース別に,言語系教科と理科系教科の比重をみると,前期中等教育の場合と同様に,わが国はいずれのコースにおいても言語系教科,理科系教科の授業時数がほとんど等しく,ヨーロッパ諸国と比較するときわめてバランスのとれた配分となつていることがわかる。

なお,このほか,最近,各国で注目されるのは中等学校において,理科,数学および外国語の比重が大きくなる傾向がみられること,体育の重要性が再認識され,その授業時数が増加していること,ヨーロッパ諸国に

おいては逆に古典語の比重が著しく小さくなり,必修とする学校が少なくなつていることなどである。わが国においても,この傾向は同じで,中学校の新しい教育課程の授業時数を現行のものと比較すると,数学は約10%,体育は約20%増加している。

図26  主要国の教科別の授業時数の比重

図26  主要国の教科別の授業時数の比重―続―



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