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  まえがき

本書は,わが国の教育水準の現状を過去との関連においてとらえるとともに,広くアメリカ合衆国,イギリス,フランス,西ドイツ,ソ連や欧米主要国と比較し,わが国の教育の普及度,教育の内容・方法,教員,施設その他の物的条件,教育費などの諸側面を明らかにしようとするものであり,昭和34年,39年に引き続き,第3回目にあたるものである。

ところで,本書においては1960年代における急激な社会変革に教育がどう対処してきたか,また,今後における教育の中心課題は何かという観点から,一方において,過去2回にわたつて刊行された「わが国の教育水準」との一貫性に留意するとともに,他方においては,現在中央教育審議会でとりあげている教育改革に関する「基本構想」に盛られた諸問題との関連を考慮しながら,次のような角度で,わが国の教育問題の概要を明らかにしようとした。

第1は,生涯教育の構想である。教育は,これまでの「学校」のわくにとらわれず,生涯を通じて行なわれるべきであるという立場から,広く学校以外の教育の場における諸問題にふれている。

第2は,能力・適性に応じた教育への指向である。教育の量的普及から質への転換が求められる今日において,いかにして児童,生徒個々人の能力・適性に応じた教育を行なうかという観点から,教育内容,方法あるいは自主的に学習するための条件・方法の検討を試みている。

第3は,人間性の育成である。現代は技術革新の時代であると同時に,機械文明や情報化社会の中での人間性の喪失や疎外の問題,あるいは過疎・過密や公害などがとりあげられるようになつた時代でもある。このような観点から,特に教育環境の整備の問題を積極的にとりあげている。

本書が,近年における主要国の教育発展の足跡や動向を知り,わが国の教育のいつそうの発展を考えるための一助となることを期待するものである。


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