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第4章
教育投資の配分
3 教育投資の分担
(3) 私立学校の役割


わが国の教育投資を考察する場合,私立学校も重要な役割を果たしていることを見のがしてはならない。そこで,毎年の教育費のなかで,私立学校費の占めてきた比重を検討してみよう。

国・公・私立学校経費総額のうち,私立学校経費の占める比率を明治38年以降について示すと,次の表のとおりである。ここでは,私立学校が中等教育と高等教育において特に大きな役割を占めてきたことにかんがみ,中等教育費と高等教育費の別に示した。

表39  国・公・私立学校経費総額に対する私立学校経費の比率

表40  国・公・私立学校在学者総数に対する私立学校在学者数の比率

国・公・私立学校経費総額のうち私立学校経費の占める比率は,明治38年には3.5%であったが,年々しだいに増加して,,昭和15年には,14.4%に達している。しかし,第二次世界大戦後は,戦争の破壊の影響を受けて,私立学校費の占める比率はいちじるしく減少した。その後再び上昇して,昭和35年には,昭和35年の比率よりもやや高く,15.5%に上昇している。

中等学校費のうち私立学校費の占める比率は,明治38年の10.8%からしだいに上昇して,昭和15年には25.1%に達している。

私立学校費の比重は,私立学校生徒数の増加とほぼ併行して増加してきたものである。公・私立中等学校の在学者総数のうち私立学校在学者の占める比率も,明治38年の15%から昭和15年には29.2%へと増大している。

この比率は,第二次世界大戦直後には,いちじるしく低下したが,その後再び増加し,昭和35年には昭和15年当時とほぼ同じ比率となっている。一方,中等学校費のうち私立学校費の占める比率も,戦後著しく低下し,やがて再び上昇してきているが,昭和35年度においてもなお戦前の比率を下回っている。

次に,高等教育についてみると,昭和15年には,高等教育費総額の40.5%が私立学校費で占められていたが,戦後低下して昭和25年には25.4%となっている。しかし,その後再び増加して,昭和35年には戦前の比率よりも高く42.0%に達している。すなわち,現在,高等教育費総額の1/2近くは私立学校費によって占められているのである。なお,私立学校費の比重の増加は,高等教育の場合にも,私立学校在学者の占める比率の増加とほぼ併行している。

以上にみたとおり,現在,わが国の学校教育費総額の約10%,中等教育費の17.5%,高等教育費の42%は私立学校費が占めている。教育投資の観点からみるとき,わが国の教育特に高等教育において,私立学校は重要な役割を占めているのであり,この点については,今後の教育施策において特に留意する必要があろう。


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