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第2章
教育の普及と社会.経済の発展
3 教育費からみた教育の量的普及
(1) 学校段階別にみた教育費の変遷


明治以降のわが国における教育の普及をささえてきた教育費の推移を検討するが,教育費の分析は,次章以下にゆずり,ここでは,学校段階別の教育費の推移を,在学者数の伸びと対比させつつ概観してみよう。

大局的にみれば,いずれの学校段階においても,教育費の伸びは在学者数の伸びと呼応しているが,詳細にみると,両者の関係には,学校段階によっていくらかの相異がみとめられる。

初等教育段階では,大正初期以来,教育費の伸びが,在学者数の伸びをかなり上回っている。これは,義務教育の就学がほとんど完成した後においても,教育費の伸びが継続されたことは,教育の質の向上が行なわれていることを示している。

図15  教育段階別の教育費と在学者数の伸び

中等教育においては,明治中期,大正中期および第2次世界大戦後の3回にわたり,教育費の増大が認められる。在学者数もこれらの時期には急激な増加を示しているのであるが,それをしのぐ教育費の増大が図られたのは,中等教育の質の向上が行なわれたことによるものである。

高等教育段階では,教育費は大正末期から昭和初期にかけての増大以外は,ほぼ,在学者数の伸びと一致している。このことは高等教育においては,在学者数の増加を上回る質の改善が行なわれなかつたことを示しているといえよう。


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