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第1章
教育発展の経済的効果

社会の進歩.発展をみるにあたって,教育の果たす社会的.文化的役割の重要性はここにあらためて述べるまでもないが,最近特に,世界的に関心が寄せられているのは,経済の発展と教育の関係である。アジア,アフリカの多くの新興国は国家の発展を目ざして努力を傾けつつあるが,その際,社会.経済発展の基盤として,まず教育の普及,発達が不可欠の前提条件であるという認識がしだいに広く深く根をおろしてきている。

一方,経済の発達した国々では,科学的創意,技術的熟練,労働者の資質,利用しうる資源を完全に活用しうる人間能力等の諸要因が,従来の物的資本や労働力に劣らず経済の発達に重要な貢献をなすものであることが重視されるようになつた。これらの諸要因は―括して人的能力と呼ぶことができるが,その開発は,教育の普及と高度化に依存することがきわめて大きい。将来の経済発展のためには,現在の諸資源を開発するための投資が必要であって,その資源のひとつとしての人的能力を開発するために,教育もまた一つの重要な投資部門を形成するとみることができる。

このような意味で,従来一般にいわれるように教育は消費の性格をもつものではあるが,同時に投資として重要な意義をもつている。教育は,生産の展開において,特に技術革新の行なわれるときにおいて,技術革新の成果を生産過程の中におりこんで軌道にのせてゆくための,欠くべがらざる要素である。このような時代にあっては教育を投資とみる視点がいっそう重視されなければならない。

本章においては,このような投資としてみた教育と経済発展の関係を考えてみたい。

なお,以下に述べる数字の基礎については付録1を参照されたい、


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