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第3章
教育条件・機会均等施策等・教師の水準
1 教育条件の水準
(1) 教師1人あたりの児童数


 まず教師1人あたりの児童数を各国と比較すると 第25表 のとおりである。

 主要国ではアメリカ合衆国・ソ連・フランス・イタリアの教師1人あたりの児童数が少なく,イギリス・西ドイツ・わが国は多くなっている。

 学級規模がある程度までは小さければ小さいほど教育の効果はあがり,またその一つの学級の世話にあたる教師の数が多ければ多いほどそれだけ世話が行き届く。この関係は教師1人あたりの児童数にあらわれるから,一般的にいって,この数字の小さいほどその国の教育条件はよいということになる。しかし集落形成の状況とか人口密度の多少がこの教育条件に影響を与えることに注意しなければならない。すなわち,可住地の人口密度の小さい国や小さな集落が散在している国では,小規模学校特に1教師学校が多く,それらの学校においては1学級に収容する児童数がおおむね少ないため,教師1人あたりの児童数の比率が全体としては低くなる。この

場合には必ずしも教育条件がよいとはいいがたい。

第25表 各国の初等学校における教師1人あたりの児童数

 主要国における1教師学校の比率をあげると次のようである。

第26表 主要国における1教師学校の比率

 1教師学校は教育効果をあげるうえには支障が多いといわれているから,この点に関してはわが国およびイギリスはその他の国より恵まれた環境にあるということができるであろう。

 第25表において,アメリカ合衆国・ソ連・フランスがわが国およびイギリスに比べ,教師1人あたりの児童数がはなはだ少なくなっているのは,1教師学校の占める比率が高いことにも影響されているのである。西ドイツでは1教師学校の比率が高いにもかかわらず,教師1人あたりの児童数も多いのであるが,これは西ドイツにおいてはここで比較の対象とされている本務の教師以外に兼務の教師の数が多く,その全教師中に占める比率が19%に達しているためである。

 わが国の教師1人あたりの児童数は戦前に比較して著しく改善されてきている。しかし,過去10年間の状態ではほとんど変化がない。

第27表 小学校における教師1人あたりの児童数の推移

 こころみに1教師学校の割合の近似するわが国とイギリスとを比較すると小学校の1学級あたりの教師数はともに1.2人であるが,教師1人あたりの児童数は 第25表 でみるようにわが国は36.4人,イギリスは30.4人である。これはわが国が1学級にイギリスよりも多数の児童を収容して授業を行なっているという事実を示している。


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