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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第11章 新たな時代の文教施設を目指して

トピックス 特集記事

1 学校施設のバリアフリー化

 平成14年12月に「障害者基本計画」が閣議決定されるなど,近年,社会のバリアフリー化が積極的に推進されています。学校施設などにおいても,障害のある子どもたちのみならず,地域住民の利用に資するため,そのバリアフリー化は極めて重要です。このため,文部科学省では「学校施設のバリアフリー化」を積極的に推進しています。

2 国立大学等の法人化と施設の整備・充実

 国立大学等が平成16年4月に法人化され,個性豊かな魅力ある大学づくりが求められています。国立大学法人等の施設は,その基盤を成すものであるため,文部科学省では,各法人の自主性・自律性に配慮しつつ,施設の整備充実に積極的に取り組んでいます。

トピックス1 学校施設のバリアフリー化

 学校施設については,障害の有無にかかわらず,児童生徒が支障なく学校生活を送ることができるよう配慮する必要があります。また,地域住民の生涯学習の場や,地域のコミュニティ(「地域社会」や「共同体」のこと)の拠点,災害時の地域住民の応急的な避難場所としての役割も果たすことから,そのバリアフリー 化を進めることは重要です。

 平成14年12月に「障害者基本計画」(閣議決定)が策定されるとともに,15年4月に「高齢者,身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律の一部を改正する法律」が施行され,学校施設が新たにバリアフリー化の努力義務の対象となりました。 このため,文部科学省では,平成16年3月に学校施設におけるバリアフリー化などの推進に関する基本的な考え方や計画・設計上の留意点を示した「学校施設バリアフリー化推進指針」を策定しました。16年8月からは事例集の作成に関する調査研究を実施しています。

 さらに,平成16年6月に「障害者基本法」が改正され,学校施設整備の促進が明記されるとともに,同年6月に策定した「バリアフリー化推進要綱」(バリアフリー化に関する関係閣僚会議決定)においては,政府一体となって取り組むこととしています。

 文部科学省では,これらを考慮し,より一層学校施設のバリアフリー化を推進しています。

「学校施設バリアフリー化推進指針」

▲ホールを中心に1階と2階をつなぐスロープ(鹿児島県加世田市)

トピックス2 国立大学等の法人化と施設の整備・充実

 平成16年4月に法人化された国立大学等は,自律的な環境の下で優れた教育や特色ある研究に積極的に取り組み,個性豊かな魅力ある大学を実現することを目指して活動を展開しています。このような状況の中,国立大学法人等の重要な資産である施設は,教育研究活動を支える基盤であることから,有効かつ戦略的に整備・運営することが一層重要になっています。

 国立大学法人等の施設整備は,施設整備費補助金を基本的財源としており,文部科学省では,法人化後においても引き続き,必要な施設の整備について財源措置を行うこととしています。現在,平成13年4月に策定した「国立大学等施設緊急整備5か年計画」(参照: 本章第3節 )により,従来と同様に,重点的・計画的整備を推進するとともに,施設の有効活用を図るための効率的・弾力的な施設運営を推進するためのシステム *1 の確立を求めています。

 また,事業採択の客観性や透明性の向上を図るため,文部科学省は,国立大学法人等全体の施設整備方針を策定するとともに,適切な評価に基づく事業の採択を行っています。さらに,従来適用していた面積などの基準の大綱化・弾力化やPFI *2 事業の実施など,国立大学法人等の自主的・自律的な取組の支援にも取り組んでいます。

 国立大学法人等では,これらを考慮して,既存施設を含めた施設を有効に活用し,大学において展開される教育研究に機動的に対応するための施設運営に取り組んでいます。例えば,大学の各部局が共有する総合的・複合的な総合研究棟の整備を行ったり,プロジェクト的な教育研究活動 *1 を行ったりするための弾力的・流動的な使用が可能な共同利用の教育研究スペース *1 を確保しています。

▲各部局が共有する総合的・複合的総合研究棟(筑波大学総合研究棟)

▲共同利用の教育研究スペース(神戸大学総合研究棟)


* バリアフリー

 障害のある人が社会生活をしていく上で障壁(バリア)となるものを除去するという意味で,もともと住宅建築用語として使われ始めた。段差等の物理的障壁の除去をいうことが多いが,より広く障害者の社会参加を困難にしている社会的,制度的,心理的なすべての障壁の除去という意味でも用いられる。


*1 施設運営を推進するためのシステム

 施設の利用者決定手続,利用期間,利用料などを定めた施設利用規則に基づいた管理運営を行うなど,施設の有効利用が進むような仕組み。


*2 PFI(private Finance Initiative)

 公共施設などの建設・維持管理・運営などを,民間の資金,経営能力,技術能力を活用して行う手法であり,国や地方公共団体の事業コストの削減,より質の高い公共サービスの提供を目的としている。平成11年に「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)」が制定・施行されている。


*3 プロジェクト的な教育研究活動

 特定の目標達成に向けて,学部など既存の組織を超えて研究者のチームを編成するなどして行う教育研究活動。


*4 弾力的・流動的な使用が可能な共同利用の教育研究スペース

 学部など既存の組織の枠を超えた施設の有効利用を推進するために,研究者や研究内容が変わっても空間を自由に設定できるよう,固定壁を減らしたオープンな空間や汎用的な設備を備えるなどの工夫がなされているスペース。


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