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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第9章 国際交流・強力の充実に向けて
第6節 国際文化交流を通じた日本文化の振興と国際協力への取組
3 日本語教育の振興



(1) 日本語学習者の現状

 近年,我が国における外国人の増加や諸外国との国際交流の進展により,日本語学習者は増加しており,海外で約235万人(平成15年国際交流基金調べ),国内で13万5,146人(15年11月文化庁調べ)に上っています。


(2) 地域における日本語教育の支援

 我が国に在留する外国人は,近年増加の一途をたどっており,地域において多様な文化的背景を持った幅広い年齢層の人々が,社会の様々な場面で,日本人と深いかかわりを持ちながら生活するようになっています。

 文化庁では,こうした外国人に対する日本語教育を推進するため,日本語の学習を支援するボランティアやコーディネータ(ボランティアなどの中核となる者)を対象とした研修を平成16年度は全国12地域で実施しているほか,子どもを持つ親とその子どもを対象にした「学校の余裕教室等を活用した親子参加型日本語教室」事業を全国18か所で実施しています。

 また,日本語を第二言語として学ぶ人の中でも特に成長期にある子どもたちが,日本語や生活習慣等を学ぶことや,日本人の同世代の子どもたちとの交流を通じた心身共に健やかな成長を支援するため,文化庁及び文部科学省の関係課が連携し「外国人の子どものための居場所づくりプログラム」を平成16年度から開始しています。

 こうした取組以外にも,日本語学習支援に関するシンポジウム(公開討論・協議会)の開催や,地域における日本語学習支援の様々な事例や解説を交えた冊子「地域日本語学習支援の充実−共に育む地域社会の構築へ向けて−」の発行(平成16年7月)を通じて,地域における日本語教育の一層の充実を図っています。


* ショーケース

 複数の舞台公演のハイライトを網羅的に提示するもの。


(3) 日本語教育機関(いわゆる日本語学校)の質的向上

 我が国で日本語を学習する者のうち,大学などの高等教育機関への進学を目指すなど,ある程度体系的に学習しようとする者の多くは,日本語教育機関で学習しています。

 このうち,(財)日本語教育振興協会が一定以上の水準にあると認定した機関は,平成16年3月末現在で409機関となっており,在籍者は15年7月1日現在で4万2,729人(対前年度比3,524人増(8.99%増))となっています。

 (財)日本語教育振興協会では,認定した日本語教育機関を紹介する「日本語教育施設要覧」の作成や日本語教材の研究・開発,教員などに対する研修会の開催などの諸事業を行っており,文部科学省は,これらの諸事業に対し助成を行っています。


(4) 日本語教育に携わる者の養成・研修等

{1}日本語教員の養成

 文化庁の日本語教育実態調査によれば,平成15年11月現在,日本語教員養成課程・コースなどは,国公私立の大学の学部で163,大学院で30,短期大学で17となっており,これらの機関における受講者数は2万3,601人となっています。また,大学以外の一般の日本語教員養成機関の数は184,受講者数は1万3,218人となっています。

{2}日本語教員の研修等

 国立国語研究所においては,現職の日本語教員などを対象にした日本語教育上級研修(10か月)や,教員・教員志願者・学生・一般人を対象にした日本語教育短期研修(1〜2日,年間5回)などを実施し,平成15年度は1,071人が参加しました。また,諸外国の日本語教育の中核的な指導者を育成することを目指す大学院課程を,国立国語研究所,政策研究大学院大学,国際交流基金日本語国際センターが連携して運営しています。15年10月から9名の前期(修士)課程第3期院生,1名の後期(博士)課程第1期院生を受け入れて指導を行っています。

{3}日本語教育能力検定試験の実施

 日本語教育能力検定試験は,(財)日本国際教育支援協会により,日本語教育の知識・能力が,日本語教育の専門家として最低限必要な水準に達しているかどうかを審査し,証明することを目的として実施されています。平成15年度は,国内外で約6,400人が受験しました。


(5) その他の日本語学習環境の整備

{1}日本語教授法・教材の研究開発等

 文化庁や国立国語研究所では,日本語教授法・教材の研究開発を進めているほか,日本語教育に関する研究協議会や国際的なシンポジウム(公開討論・協議会)などを積極的に進め,関係者間の情報交換や普及啓発活動を推進しています。

{2}情報通信技術を活用した日本語教育への支援

 文化庁では,国内外の日本語教育の多様な需要や要望にこたえるため,「日本語教育支援総合ネットワーク・システム」を開発しました。これは,電子化された多様な日本語教育教材用素材や日本語教育関係情報を,インターネットを通じて簡単な手続で提供するもので,現在,国立国語研究所において管理運営しています。

 また,同研究所では,諸外国で日本語教育が円滑に行えるよう,日本語ソフトなどを提供したり,情報通信技術を用いた指導能力向上のための研修などを行っています。

{3}日本語能力試験の実施

 日本語を学習する外国人を対象に,日本語能力を測定し,認定することを目的として,国内では日本国際教育支援協会が,海外では現地関係機関の協力を得て国際交流基金が,日本語能力試験を実施しています。この試験は,1級(日本語学習時間900時間程度)から4級(同150時間程度)までの試験レベルに分かれており,平成15年度には国内外で約27万人が受験しました。


(6) インドシナ難民・中国からの帰国者等に対する日本語教育の推進

文部科学省は,閣議了解に基づき,我が国に定住などを希望するインドシナ難民や条約難民 *1 を対象として,(財)アジア福祉教育財団に委託して,約4か月間の集中的な日本語教育を行うなど,社会生活に必要な日本語能力の維持向上を図っています。また,中国からの帰国者に対しては,日本語教材や指導参考書を作成し,無償配布しています。


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