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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第9章 国際交流・強力の充実に向けて
第4節 no title!
2 我が国の教育経験を生かした国際教育協力−「拠点システム」−



(1) 拠点システムの構築

 文部科学省は,国際教育協力に実績のある広島大学と筑波大学を中核機関に,国公私立大学やNGO,民間企業などからなるネットワークを形成し,関係機関の協力の下で事業を進めるべく,初等中等教育分野などの協力強化を目的とした「拠点システム」を構築しました。これまでの国際教育協力は,多くの場合,個別の要請に応じて個々の協力の活動内容や教材などの検討が行われ,その上,派遣される専門家やボランティア個人による現地での努力に負うところが大きいものでした。これに対し,「拠点システム」の構築によって,あらかじめ我が国の協力経験やノウハウを整理・蓄積して,教育協力関係者がこれらを自由に参照・活用できるようになり,途上国の要請に対し,組織的かつ体系的に対応することが可能となりました( 図表2-9-13 )。

図表◆2-9-13 初等中等教育分野等における協力強化のための「拠点システム」


(2) 具体的な機能と活動

{1}我が国の主力となる教育協力分野を強化するための「協力経験の共有化」

 我が国において協力経験が豊富な分野である「理数科教育」,「教員研修」や,分野横断的課題である「学校運営」,「教育行政」に関して,これまでの我が国の協力経験を整理し蓄積するとともに,他援助国による協力実績分析も反映させつつ,教育協力に共通して活用できる協力モデル(教育協力マニュアルや具体的な教材)を開発しています。これにより,多様な案件に応じて選択可能な教育協力マニュアルや教材を複数用意し,それらを適宜組み合わせることによってより効果的な協力を推進することが可能となりました。

{2}派遣される現職教員への支援(共有化された協力経験の伝達)

 青年海外協力隊として派遣される現職教員(参照: 本章本節3 )に対して,蓄積された経験や協力モデルを,派遣前研修やインターネットなどによる派遣中の指導・助言を通じて伝達し,途上国での協力経験の浅い現職教員の適格性を培うことに貢献しています。また,伝達した協力モデルの成果を検証し,上記{1}の協力モデル開発へ反映させることによって,協力モデルの質を更に向上させています。

{3}協力経験の浅い分野の活用促進に対する支援

 我が国として協力経験は浅いものの,将来,協力が有望視される分野(障害児教育,環境教育,健康教育,幼児教育,家庭科教育など)に関して,大学などからなるグループを分野別に形成し,我が国における教育経験の整理と途上国ニーズの分析・研究を行っています。また,その成果を研究集会や講習会の開催などを通じて途上国に普及するとともに,実際に現地で実証することによって,これらの分野における途上国に対する教育協力の効果的な進め方を調査・研究しています。

{4}情報発信(中核機関の役割)

 中核機関である広島大学と筑波大学は,拠点システムの情報発信機能を担っています。具体的には,拠点システムにおいて得られた成果を集積し,ホームページなどを通じて関係者・利用者が自由に閲覧できる環境の整備を行うとともに,定期的な国際フォーラムの開催によって,得られた成果を幅広く途上国・国際援助機関などに紹介しています。また,協力経験の浅い分野の取組に対して,教育協力の国際動向や途上国の教育セクター(部門)分析に関する指導・助言を行っています。


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