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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第9章 国際交流・強力の充実に向けて
第1節 国際化に対応した様々な取組


 2000(平成12)年4月に開催された世界教育フォーラムにおいては,万人のための教育(Education for All)の実現に向けたダカール行動枠組みが採択されました。2001(平成13)年のジェノバ・サミットにおいては,ダカール行動枠組みの目標を追求するためG8タスク・フォースが設置され,万人のための教育の実現に向けた取組を促進させるための方途について提言がまとめられ,この提言は2002(平成14)年6月のカナナスキス・サミットで報告されました。

 このように教育協力を重視する世界的な潮流が生まれてきている中,我が国としても,「米百俵」の精神を基に,教育を国づくりの根幹としてきた経験を生かし,教育支援の強化に向けた国際社会の取組に対し積極的に貢献するため,低所得国に対し5年間で2,500億以上のODA *1 を教育分野に支出することと,「成長のための基礎教育イニシアティブ(BEGIN:Basic Education for Growth Initiative」に基づき,基礎教育分野における協力を強化していくことを発表しています( 図表2-9-1 参照: 第2部第9章第4節 )。

図表◆2-9-1 カナナスキス・サミットの機会に公表された我が国の教育支援策について

 また,2002(平成14)年9月のヨハネスブルク・サミットの際の我が国の提案に基づき,12月の国連総会において,「持続可能な開発のための教育の10年」に関する決議案が採択され,各国の具体的対応の指針となる国際実施計画をユネスコが中心となって作成することなどが決まりました。我が国では,2005(平成17)年からの実施に向けて準備を進めているところです。

 さらに,国連においては,「児童の権利に関する条約」などの国際条約の採択や「人権教育のための国連10年」などの国際年・国際日の制定,「社会開発サミット」などの国際会議の開催を通じて,教育や文化に関連した様々な活動を行っています。

 このような国際的な動向を踏まえ,世界各国と共生しつつ,我が国の経済・社会の一層の発展・成熟を期するとともに,国民が各国の人々と物質的のみならず精神的にも豊かな生活を分かち合うためには,以下に述べる四つの課題への取組を強化し,国際化に対応した様々な施策の展開を図っていく必要があります。

 第一の課題は,日本人としての自覚とともに国際的な視野と経験を身に付け,21世紀の国際社会の中で主体的に生きる日本人を育成していくための諸施策を充実していくことです。

 第二の課題は,諸外国の人々とお互いの文化,習慣,価値観などを理解し合い,信頼関係を築いていくために,国際交流を一層推進していくことです。

 第三の課題は,我が国の国力と国際社会における地位にふさわしい国際貢献を行い,諸外国からの我が国への期待にこたえていくとの観点から,人づくりなどに貢献する国際協力を積極的に推進していくことです。また,ユネスコ,OECD,APEC,EU,国連大学などの国際機関などを通じた国際協力・多国間協力も近年ますます重要になってきており,教育の分野で高い国際評価を受けている我が国の積極的な取組が求められています。

 第四の課題は,科学技術創造立国を目指す我が国が,国際的な交流を通じて科学技術の発展を図るとともに,国際社会が共通して取り組むべき問題の 解決に貢献していくことです。


* ODA(政府開発援助)

開発途上国の農村・農業開発,飲料水,保険,医療,人口問題,家族問題など基礎生活の改善や人づくりを主な目的に政府が行っている援助。


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