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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第9章 国際交流・強力の充実に向けて

トピックス 特集記事

1 留学生政策の新たな展開

 留学生交流は,人材の育成を通じた国際貢献,諸外国との相互理解と友好関係の強化,我が国の大学などの国際化や国際競争力の強化のため,極めて重要です。

 文部科学省では,昭和58年に策定された「留学生受入れ10万人計画」に基づき,これまで留学生政策を推進してきましたが,その目標が達成されることが見込まれることなどから,中央教育審議会において新たな留学生政策の在り方について審議が行われ,平成15年12月に答申が取りまとめられました。

2 ITER計画

 近年,科学技術を取り巻く国際情勢は変化し続けており,特に,資源エネルギーの不足,地球温暖化などの世界共通の課題が増加しています。このような状況に対応するためには,科学技術活動の国際展開が不可欠です。このため,我が国は,ITER(国際熱核融合実験炉)計画をはじめとする国際協力プロジェクトに積極的に参加しています。

トピックス1 留学生政策の新たな展開

 文部科学省では,昭和58年に策定された「留学生受入れ10万人計画」に基づき,これまで国費留学生受入れの整備など様々な取組を行ってきました(参照: 本章第3節1 )。

 こうした中,平成15年にも留学生の受入れが10万人を超える見込みとなったこと(15年度中に実際に達成)や,近年の留学生受入れの急増に伴う質への懸念に対応するため,中央教育審議会において新たな留学生政策の在り方について審議が行われ,15年12月に答申が取りまとめられました。

答申のポイント

 文部科学省では,この答申を踏まえ,平成16年度には,日本人の海外留学を推進するため,海外の大学などにおいて学位の取得を行わせることなどを目的とする「長期留学生派遣制度」や海外留学のための貸与制の奨学金制度を創設しました。

 また,受入体制の充実と質の確保を図るため,海外における情報提供・相談機能の強化のための拠点の充実や「日本留学試験」の海外での実施の拡大を図るとともに,学習奨励費など留学生への経済的支援の充実を図っています。さらに,平成16年4月には関係法人を統合して日本学生支援機構を発足させ(参照: 第2部第3章第5節1 ),留学生に対する総合的な支援体制を整えています。

 なお,現在,留学生による犯罪や不法残留が社会的な問題となっており,文部科学省としては,各大学などに適切な入学者選抜や在籍管理の徹底などを指導するとともに,政府全体としての取組を進めるため,法務省,外務省などと関係省庁連絡会議を開催し,情報交換や意見交換などを行っています。

トピックス2 ITER計画

●これまでの経緯

 ITER計画は,1985(昭和60)年の米ソ首脳会談における共同声明を発端とし,核融合エネルギーの科学的・技術的な実現可能性を実証することを目的とした,国際協力により核融合実験炉の開発を目指す計画です。

 本計画については,1988(昭和63)年から2001(平成13)年まで設計活動を行い,その結果を踏まえて,2001(平成13)年11月から,ITERの建設・運転に関する協定の作成,ITERの建設地,各極の費用分担などに関する政府間協議が,日本,EU,ロシア,カナダの4極によって開始されました。その後,2003(平成15)年2月に米国と中国が,6月に韓国が参加しましたが,12月にカナダが撤退し,現在は6極によって協議が行われています。

●我が国における対応

 エネルギー資源の安定確保が安全保障上からも重要であることから,我が国はITER計画に当初から積極的に参加してきました。

 2002(平成14)年5月29日に,総合科学技術会議は,「ITER計画が国家的に重要な研究開発であることに鑑み,政府全体でこれを推進するとともに,国内誘致を視野に,政府において最適なサイト(建設地)候補地を選定し,ITER政府間協議に臨むことが適当である」と結論を出しました。この結論を基に,同年5月31日には,国内候補地を青森県六ヶ所村とすることについて閣議了解がなされ,それを踏まえて,我が国は国際協議に臨んでいます。

 ITER建設候補地としては,現在我が国が提案する青森県六ヶ所村のほか,EUの提案するカダラッシュ(フランス)があります。建設地の選定に向けた交渉は2003(平成15)年6月より開始され,閣僚級会合が1回,次官級会合が6回開催されていますが,我が国が提案している候補地とEUが提案している候補地を支持している国が3対3となり合意が得られておらず,現在も国際協議の中で議論しているところです(参照: 第2部第6章第4節 )。

 ITERの安全規制に関しては,原子力安全規制等懇談会の下に開催したITER安全規制検討会で検討を進め,2003(平成15)年11月に最終的な報告書「ITERの安全確保について」が取りまとめられました。


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