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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第8章 心豊かで元気のある社会を実現するための「文化力」の向上
第4節 文化財の保存と活用
5 記念物の保存と活用



(1) 記念物とは

 記念物とは以下の文化財の総称です。

{1}貝づか,古墳,都城跡,城跡,旧宅等の遺跡で我が国にとって歴史上又は学術上価値の高いもの
{2}庭園,橋梁,峡谷,海浜,山岳等の名勝地で我が国にとって芸術上又は観賞上価値の高いもの
{3}動物,植物及び地質鉱物で我が国にとって学術上価値の高いもの

(2) 史跡,名勝,天然記念物の指定

 文化庁は,記念物のうち重要なものを,上記の種類に従って,「史跡」,「名勝」,「天然記念物」に指定し,これらの保護を図っています。そのうち特に重要なものについては,それぞれ「特別史跡」,「特別名勝」,「特別天然記念物」に指定しています。

 現在,文化庁では,史跡については新発見の遺跡,中世の城跡,産業・交通関係の遺跡を中心に,名勝については庭園や優れた景勝地を中心に,天然記念物については動植物・地質鉱物の全国実態調査により保存すべきであるとされたものなどを中心に指定を進めています。明治以降の近代の遺跡については,全国調査の結果に基づいて,保存の必要があるものについて選択し,条件の整ったものから順次史跡に指定していくこととしています。

 平成16年2月には,大宰府防衛のため築かれた古代山城である「鞠智城跡」(熊本県)や鎌倉時代に建立された「鎌倉大仏殿跡」(神奈川県)を,同年9月には外国の使節をもてなした古代の迎賓館である「鴻臚館跡」(福岡県)などを史跡に指定しています。

 平成16年11月現在,史跡1,509件(うち特別史跡60件),名勝290件(うち特別名勝29件),天然記念物931件(うち特別天然記念物72件)を指定しています。

▲史跡「鎌倉大仏殿跡」(神奈川県)

▲名勝「山手公園」(神奈川県)

▲天然記念物「平成新山」(資料提供:長崎県教育委員会)


(3) 保存・活用のための取組

 文化庁では,史跡などに指定された遺跡・景勝地などについては,保存管理計画の策定,復旧(保存修理),環境整備,天然記念物の保護のための事業を国庫補助等により実施しています。

 また,文化財保護と開発事業などとの調整が必要な場合には,地方公共団体が国庫補助を受けてその土地などを買い取るなどにより,実質的な補償に配慮しています(税制措置については,参照: 本章第1節4 )。

 特別史跡キトラ古墳については,損傷が著しく,剥落の危険性が高いことから,平成13年6月より「特別史跡キトラ古墳の保存・活用等に関する調査研究委員会」を開催し,検討を行っています。今年度は委員会の議論を踏まえ,特に剥離が著しく,剥落の危険性が高い壁画について壁から取り外しを行い保存修理を行っているところです。

 なお,史跡などの活用については,将来にわたって保存し広く活用するため,文化庁では,ふるさとの歴史や文化,自然と触れ合う場として歴史的建造物などの復元,展示施設,野外観察施設などの建設を行う「史跡等総合整備活用推進事業(ふるさと文化の体験広場事業)」を実施しています。

 また,我が国の歴史を理解する上で重要な街道や水路などのいわゆる「歴史の道」については,全国各地で「歩き・み・ふれる歴史の道」事業を文化庁の提唱で行っており,平成16年度は和歌山県熊野川町・本宮町で中央大会を行いました。このほか,「歴史の道」を地域の文化財をつなぐネットワークの軸線として,交通関連遺跡などと併せて整備・活用する「歴史の道整備活用推進事業」を実施しています。


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