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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第6章 研究開発の戦略的重点化
第6節  地震・防災の重要分野の研究開発の推進
2  地震調査研究


 平成7年に発生した阪神・淡路大震災を契機に,全国にわたる総合的な地震防災対策を推進するため,「地震防災対策特別措置法」が制定され,行政施策に直結すべき地震に関する調査研究の責任体制を明らかにし,これを政府として一元的に推進するため,同法に基づき地震調査研究推進本部(本部長:文部科学大臣)が設置されました( 図2-6-15 )。同推進本部は,11年4月に「地震調査研究の推進について〜地震に関する観測,測量,調査及び研究の推進についての総合的かつ基本的な施策について〜」を策定し,これに基づき地震調査研究の推進を図ることとしています。地震調査研究の推進に当たり推進本部には関係省庁の職員や学識経験者から構成される政策委員会と地震調査委員会が設置されています。

 このうち政策委員会では,関係行政機関の地震調査研究に関係する予算などの事務の調整を実施しているほか,調査観測の進め方や調査観測データの流通・公開,調査研究成果の社会への活用等について審議しています。

 また,地震調査委員会では,毎月定例の会合や顕著な被害地震が発生した場合などに臨時に開催する会合において,地震活動について総合的な評価を取りまとめ,防災活動に役立つよう,これを公表しています。

図表◆2-6-15 地震調査研究推進本部の構成

 この取組の一環として同委員会では,地震発生可能性に関する長期評価を順次行っており,平成16年11月までに,全国の主要98断層帯のうち69断層帯について評価結果を公表するとともに,海溝型地震のうち相模トラフ 沿いの地震についての評価結果を公表しました。さらに,地震調査委員会は地震が発生した際のゆれの大きさ等の評価(強震動評価)方法について検討を進めています。この成果に基づき,地震発生可能性が高いとされた,琵琶湖西岸断層帯の地震など一部の活断層や三陸沖北部の地震などの海溝型地震について,強震動評価が行われています。

 これらの成果を踏まえ,同委員会では,平成16年度末までをめどに,「全国を概観した地震動予測地図」の作成を進めており,15年3月には北日本地域,16年3月には西日本地域に限定した地図の試作版を公表しました。

 文部科学省では,地震調査研究推進本部の方針に基づき活断層などの調査を推進するとともに,地震発生可能性が高い地域においてパイロット的(先行的)な重点的調査観測を行っています。また,大都市大震災軽減化特別プロジェクトの一環として,大都市圏における地殻構造の調査研究を実施しているほか,東南海・南海地震及び日本海溝・千島海溝周辺の海溝型地震については予測精度の向上のための観測研究を重点的に実施しています。


* トラフ

 海底の細長い溝状の地形であるが,海溝(通常水深6,000m以上)に比べ浅く,幅が広い。その形から,舟状海盆と呼ばれる。


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