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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第2章 初等中等教育の一層の充実について
第4節  信頼される学校づくりに向けて
1  自立的な学校運営に向けて〜地域の参画を通して〜


 学校には,保護者や地域住民の信頼にこたえつつ,家庭や地域社会と連携協力して,地域全体として子どもたちの成長を支えていくことが求められています。

 このため,学校が,地域や子どもたちの実情に応じて主体的に創意工夫ある教育活動を展開できるように,教育課程,予算などについての学校の裁量を拡大することが求められています。

 また,学校評議員制度や,新たに導入された学校運営協議会制度を活用するなど,保護や地域住民が学校運営に参画しやすい環境を整えていくことが重要です。

 さらに,学校は学校運営の状況について自己評価や外部評価を行い,その結果を含め,保護者や地域住民などに積極的に学校の情報を提供することで説明責任を果たし,地域における信頼を深めていくことが必要です。


(1) 学校評議員制度の活用

 学校評議員制度は,教育委員会などに学校評議員として委嘱された保護者や地域住民が,校長の求めに応じて学校運営に関する意見を述べるものです。この制度を活用することによって,学校は,

{1}学校運営に関する保護者や地域住民等の意向を把握し反映すること
{2}学校運営に保護者や地域住民の協力を得ること
{3}学校運営の状況などを周知するなど学校としての説明責任を果たしていくこと

が期待されています。

 公立学校における学校評議員の設置状況は,年々増加傾向にあり,活動内容についても学校の教育目標や教育課程について意見を述べるだけでなく,地域との連携協力といった面からの寄与など,活躍の場が広がっているところです( 図表2-2-19 )。

図表◆2-2-19 国公立学校における学校評議員(類似制度を含む)の設置状況【平成16年7月1日現在】


(2) 学校の裁量拡大

 地域に開かれた特色ある学校づくりを実現するためには,各学校において,それぞれの教育理念や教育方針に基づき,地域の状況などに応じて,自主的・自律的な学校運営を行うことが必要です。このような観点から,各教育委員会において,学校の裁量を拡大するため次のような取組が進んでいます。

{1}学校と教育委員会の関係を定めている学校管理規則について,これまで教育委員会の承認が必要であったものを届出に改めるなど,教育委員会の関与を縮減する。
{2}校長裁量経費を措置するなど,学校予算における学校の裁量を拡大する。

 例えば,学校管理規則の改正を行って,これまで教育委員会が一律に定めていた長期休業期間について,届出があれば校長が学校の実情に応じて夏休みを短縮したり,2学期制を導入できるようにした教育委員会も増える傾向にあります。

 文部科学省としても,学習指導要領について「総合的な学習の時間」の創設や選択学習の幅の拡大など,教育課程の基準を大綱化・弾力化して学校の裁量拡大を図っています。


(3) 学校評価と情報提供の推進

 「小学校設置基準」(文部科学省令)等に基づき,平成14年4月から,小学校,中学校,高等学校,幼稚園等には,自己評価を実施して結果を公表する努力義務が課されています。また,学校運営の状況に関する情報を積極的に提供することが義務付けられています。

 平成15年度において,自己評価を実施した公立学校は約95%,外部評価を実施した公立学校は約65%,また,自己評価実施校のうち評価結果を公表している公立学校は約40%,外部評価実施校のうち評価結果を公表した公立学校は約83%となり,前年に比べ,取組は着実に進展していますが,その中で自己評価の公表が進んでおらず,今後の課題といえます( 図表2-2-20 )。他方,外部評価については,児童生徒や学校評議員による評価を取り入れる学校が増えているところです。

 学校評価においては,単に評価を行うだけでなく,評価の結果から明らかになった課題に対して必要な対策を講じ,自立的・継続的に教育活動を改善していくことが期待されます。

図表◆2-2-20 学校評価の実施とその公表状況(平成15年度)


(4) 学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)の創設

 学校運営協議会制度は,保護者や地域住民が学校運営に参画する新たな仕組みとして,平成16年6月の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の改正により創設されました。各地域においてこの制度が効果的に活用され,地域に開かれた信頼される学校づくりが推進されることが期待されています。


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