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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第1章 生涯学習社会の実現へ
第6節  社会教育の充実・活性化
3  公民館等社会教育施設の高機能化・活性化


 地域住民にとって最も身近な学習拠点であり,地域の教育力活性化の拠点として重要な役割を果たすことが期待される公民館や図書館などの社会教育施設には,より豊かで質の高いサービスを提供することが求められています。

 このため文部科学省では,社会教育施設を中核として地域における課題解決のための企画立案から評価までを一体的に行い,先駆的な社会教育事業を普及し啓発することによって,社会教育の全国的な活性化を図る「社会教育活性化21世紀プラン」を実施しています(参照: 第2部第1章第7節 )。


(1) 公民館

 公民館は地域における最も身近な学習拠点であり,交流の場としても重要な役割を果たしており,平成14年10月現在,全国の公民館数は1万7,947館となっています( 図表2-1-4 )。

図表◆2-1-4 公民館数等の推移

 公民館においては,現代的課題に対応した講座等の開設など,住民の学習ニーズや地域の実情に応じた多様な学習機会の提供が行われています。さらに,今後は,社会の要請に的確に対応した取組や,子どもや若者,働き盛りの世代も含めて,地域住民全体が気軽に集える,人間力の向上等を中心とした,コミュニティー(地域社会)のためのサービスを総合的に提供する拠点となることが期待されています。

 そのような中で,文部科学省では「公民館の設置及び運営に関する基準」(昭和34年文部省告示)について,大綱化・弾力化を図るとともに,公民館が期待されている新たな役割に的確に対応できるようにするため見直しを行い,平成15年6月に新たな基準として告示しました。


(2) 図書館

 図書館は,住民の身近にあって人々の学習に必要な図書や資料情報を収集・整理・提供する,生涯学習を推進するための社会教育施設です。平成14年10月現在の図書館数は,公立図書館が2,714館,私立図書館が28館となっています。なお,図書館数,図書の貸出冊数及び利用者数については,着実な伸びを示しています( 図表2-1-5 )。

図表◆2-1-5 公共図書館数等の推移

 文部科学省では,平成16年9月から「これからの図書館の在り方検討協力者会議」を設置し,地域住民の学習目的や学習要求の多様化・高度化への対応や,子どもの読書活動・ビジネス支援といった新たな社会の要請に対応できる地域の学習や情報の拠点としての図書館の在り方を検討しています。

 また,図書館活動の重要性やこれからの図書館の在り方について,広く啓発するためのシンポジウム「ディスカバー図書館2004」を平成16年5月29日に開催しました。さらに,新任図書館長を対象とした研修や中堅の司書を対象とした地区別研修を引き続き実施するなど,図書館振興施策を推進しています。

▲ディスカバー図書館2004


(3) 博物館

 博物館は,実物資料を通じて人々の学習活動を支援する施設として,重要な役割を果たしています。平成14年10月現在,都道府県教育委員会の登録を受けた博物館が819館,博物館に相当する施設として文部科学大臣や都道府県教育委員会の指定を受けた施設が301館,博物館と類似の事業を行う施設が4,243館あります( 図表2-1-6 )。近年,地方公共団体では,地域の特性を生かした各種の博物館の整備が進められていますが,展示や教育普及活動の一層の充実を図っていく必要があります。

 文部科学省では,各博物館の諸活動を調査研究やモデル的な事業を通じて支援するとともに,「公立博物館の設置及び運営に関する基準」(昭和48年文部省告示)について,大綱化・弾力化を図ると同時に,博物館が期待されている新たな役割に的確に対応できるよう平成15年6月に新たな基準として告示しました。

 私立博物館に対しては,日本政策投資銀行による低利融資制度や一定の条件下での税制上の優遇措置制度の活用により,その振興が図られるよう支援を行っています。

図表◆2-1-5 博物館数等の推移

 また,全国博物館長会議を開催し,博物館活動の振興のための諸課題について協議するなど様々な研修や会議を実施しています。

 さらに,平成16年度からは,観光立国政策と相まって増え続ける海外からの旅行者をはじめ,すべての人々にとって博物館が利用しやすい施設となるよう「誰にもやさしい博物館づくり」をテーマに調査研究を行っています。

 国立科学博物館は,我が国唯一の国立の総合科学博物館として,自然科学などに関する資料を収集・保管し,調「大地を駆ける生命」査研究を行うとともに,展示活動や教育普及活動を積極的に行っています。平成16年11月には「地球生命史と人類−自然と共存をめざして−」をテーマに,新館を開館しました。同館では,所蔵の標本資料・研究情報のデータベース化や,展示室や過去の特別展を仮想体験できる学習資源コンテンツ(情報内容)の作成などバーチャルミュージアム(仮想博物館)の充実を図り,インターネット上で公開するとともに,展示解説の多言語化,障害者対応などにおいてもITの利用を進めています。また,教育普及活動としては,青少年や一般成人を対象とした多様な講座や観察会,博物館職員や学校教員を対象とした研修などを実施するとともに,教育ボランティア が教育普及活動や入館者に対するガイドツアーを行うなど活躍しています。

▲国立科学博物館新館3F「大地を駆ける生命」

 さらに,青少年が学習の場として博物館を活用することを促進するため,「博物館の達人」認定 を行っているとともに,産業技術史資料情報センターを設置し,我が国の産業技術の歴史に関する資料の収集・評価・保存・公開などを行っています。

▲博物館での教育普及活動「2004夏休みサイエンススクエア」(国立科学博物館)


* 教育ボランティア

 自らの知識経験を生かして来館者に対する学習援助及びサービスを行うボランティアのこと。この制度は,意欲のある人にボランティア活動の場を提供することによって生涯学習を促進することを目的としている。


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