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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第1章 生涯学習社会の実現へ
第3節  児童虐待の防止児童虐待の防止


 児童虐待の防止については,平成12年5月に「児童虐待の防止等に関する法律」(12年11月施行,以下「法」という。)が成立して以来,国民一般の理解の向上や関係者の意識の高まりが見られる中で,様々な施策の推進が図られてきました。しかしながら,近年,子どもの尊い生命が奪われるなどの痛ましい児童虐待事件は後を絶たず,児童相談所への虐待に関する相談件数も15年度には2万6,000件を超えるなど,児童虐待問題は依然として早急に取り組むべき社会全体の課題となっています。

 文部科学省では従来から,教育委員会をはじめとする学校教育関係者に対し,通知の発出や各種会議,研修等を通じて,平成12年に施行された法の周知徹底等を行ってきたところですが,16年1月大阪府岸和田市において児童虐待事件が発生したことを受け,学校における児童虐待への対応がより一層適切になされるよう1月30日付けで「児童虐待の防止に向けた学校における適切な対応について」とする通知を発出しました。

 また,岸和田市の事件では,学校が長期間にわたって欠席していた生徒本人の状況を把握できていなかったという課題があったため,3月に都道府県教育員会を通じて全公立小・中学校を対象とした調査を実施し,長期間学校を休んでいる児童生徒の状況及び児童虐待に関する関係機関等への連絡等の状況について調査を行いました。その結果,30日以上連続して欠席している者は約5万人,このうち学校の教職員も他の機関の職員等も会えていないものが約1万人であることが判明しました。こうした結果を踏まえ,文部科学省では,学校は児童生徒の家庭等における状況の把握に特に努める必要があること,学校だけで対応しようとせず,早期に教育委員会や関係機関等へ相談を行うことなどの内容を盛り込んだ通知を平成16年4月15日付けで発出したところです。

 このような状況の中,平成16年4月には,「児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律」(以下,「改正法」という。)が成立し,同年10月より施行されました(下記参照)。文部科学省としては,改正法の趣旨等について,通知等を出すことを通じて学校教育関係者に周知徹底を図っています。

 この他にも,「子どもと親の相談員」やスクールカウンセラーを学校等に配置し,児童虐待の早期発見・早期対応等に努めるとともに,厚生労働省とも連携し,乳幼児健診等の機会を活用した子育て講座などを実施しています。また,各都道府県教育委員会においても,これらを受けて,教員向け指導資料の作成・配布,研修等を通じて,各学校に対して児童虐待の防止に関する啓発・指導を行っているところです。今後とも厚生労働省をはじめとした関係機関等と緊密な連携を図り,児童虐待の防止,早期発見・早期対応等に向けた具体的な取組を一層推進していくよう努めてまいります。

児童虐待の防止等に関する法律の主な改正点


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