ここからサイトの主なメニューです
前(節)へ  次(節)へ
第1部   創造的活力に富んだ知識基盤社会を支える高等教育〜高等教育改革の新展開〜
第1章  子どもの心と体の健やかな発達のために
第3節 健やかに子どもを育て・守るための環境づくり〜地域における取組〜
3 奉仕活動・体験活動の推進



(1) 心豊かな日本人の育成―奉仕活動・体験活動の重要性―

 近年,我が国は,核家族化や少子化,都市化などの進展に伴い,多くの地域でかつての地縁に基づく地域社会の変容が指摘されており,個人と社会とのかかわりが薄らぐ中で,地域社会が直面する様々な課題に適切に対応することが難しくなってきています。このような中,青少年が社会性や,豊かな人間性,そして他人を思いやる心などをはぐくんでいくためには,発達段階などに応じた様々な奉仕活動・体験活動の機会を充実させることが有意義です。

 こうした観点から,平成12年12月に「教育改革国民会議報告」において奉仕活動の必要性が提言されました。また,14年7月の中央教育審議会答申「青少年の奉仕活動・体験活動の推進方策等について」や15年3月の中央教育審議会答申「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について」においては,新しい「公共」に主体的に参画する意識や態度を涵養していくことの重要性や,その上での奉仕活動・体験活動の意義,推進方策などについて指摘されています。文部科学省ではこれらの提言・答申などを踏まえ,13年1月に,今後の教育改革の取組の全体像や具体的な主要施策,課題などを提示した「21世紀教育新生プラン」を策定し,奉仕活動・体験活動の充実などをはじめ,学校における道徳教育・体験活動の充実(参照: 本章第4節 )や,青少年の自然体験活動等の充実(参照: 本章第3節5 )など,各般にわたる取組を進めています。


(2) 奉仕活動・体験活動の推進方策

 平成13年7月には,学校教育法と社会教育法が改正され,ボランティア活動など社会奉仕体験活動をはじめとする体験活動の充実を図ることが明確化されました。

 また,平成14年度からは,子どもたちが行う様々な奉仕活動・体験活動の機会を大幅に拡大するための具体的な施策として,「地域と学校が連携協力した奉仕活動・体験活動推進事業」を実施し,次のような取組を展開しています。

{1}奉仕活動・体験活動の推進体制の整備・充実

 都道府県・市町村に,幅広い関係機関・団体と連携を図る「協議会」を組織するとともに,ボランティア活動・体験活動を行う団体などの情報提供や学校,個人と活動先との仲介などを行う「支援センター」を設置するなど,青少年の奉仕活動・体験活動の推進体制の整備・充実を進めています。市町村における平成15年度の整備実績は,「協議会」は1,126市町村,「支援センター」は1,194市町村となっています。

 国の推進体制としては,厚生労働省や内閣府などの関係府省と全国規模の関係団体から構成される「全国奉仕活動・体験活動推進協議会」を組織するとともに,都道府県・市町村に対するボランティア活動・体験活動に関する情報収集や事例紹介,活動支援などを行う「全国体験活動ボランティア活動総合推進センター」を国立教育政策研究所社会教育実践研究センター内に開設しています。

 さらに,平成15年10月には,都道府県・政令指定都市教育委員会の社会教育・学校教育における関係者を対象とした「平成15年度奉仕活動・体験活動担当者会議」を開催し,地域と学校の連携協力関係の下での活動の充実のための,情報や意見の交換などを行いました。

▲絵本の読み聞かせを行う大学生ボランティア

{2}地域の実情に即した体験活動を推進するためのモデル事業の実施

 学校や社会教育施設,スポーツ施設など,地域の学習拠点を中心に,大学生やスポーツ指導者などの協力を得て,子どもたちの放課後や週末などにおける様々な体験活動の支援や,高齢者と子どもとの幅広い世代間との交流支援など,地域の実情に即した取組を促進するためのモデルとなる事業を行いました。平成15年度におけるモデル事業の実施実績は,「地域教育力活性化モデル事業」が789地域,「放課後子どもスポーツ活動活性化モデル事業」が246地域となっており,地域資源を活用した子どもたちの様々な活動の場の全国的な拡充が図られています。

{3}社会的気運の醸成

 文部科学省では,より多くの人々のボランティア活動への参加が促進されるような社会的気運の醸成を図るため,平成16年3月に「奉仕活動・体験活動推進全国フォーラム」を開催しました。

 フォーラムはシンポジウムと展示イベントから構成され,シンポジウムでは毛利衛氏(日本科学未来館館長,宇宙飛行士)による基調講演のほか,「地域で,職場で,学校で,ボランティア活動を広めよう!」をテーマにパネルディスカッションが行われました。また,展示イベントにおいては有森裕子氏(マラソンランナー)によるお話やボランティア団体などによるブース展示などが行われました。

 さらに,奉仕活動・体験活動の具体的な推進方策について検討するため,平成15年度には二つの調査研究(「ボランティアパスポート等ボランティア活動を奨励・支援するツールの活用方策について」,「ボランティア活動を推進する社会的気運の醸成に関する調査研究」)を行いました。

▲全国フォーラムで基調講演を行う毛利衛氏


前(節)へ  次(節)へ

ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ