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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第14章  政策評価等の推進
第1節  政策評価の実施
1  政策評価の適切な実施


 文部科学省では,政策評価法を受けて,「文部科学省政策評価基本計画」(平成14年3月文部科学大臣決定)と「平成15年度文部科学省政策評価実施計画」(15年3月文部科学大臣決定)を策定し,これに基づき,事業評価,実績評価,総合評価の三つの評価方式を用いて政策評価を実施しています。

 政策評価の実施に当たっては,事務次官を議長とする「政策評価会議」を設置し,政策評価に関する決定を行っているほか,政策評価の客観的かつ厳格な実施を確保するため,学識経験者などを構成員とする「政策評価に関する有識者会議」(座長:伊藤大一 政策研究大学院大学教授)を設置し,評価手法・実施方法などの改善,個別の評価書などの内容について助言を得ています。

 これらの計画などに基づき行われた個別の評価結果については,報道発表を通じて公表するとともに,文部科学省のホームページにおいて公表しています(https://www.mext.go.jp/a_menu/hyouka/index.htm)。

事業評価,実績評価,総合評価の三つの評価方式

[事業評価方式]

 個々の事務事業や施策の実施を目的とする政策を決定する前に,その採否,選択などに資する見地から,当該事業や施策を対象として,あらかじめ期待される政策効果やそれらに要する費用などを推計・測定し,「政策の目的が国民や社会のニーズ(需要)や上位の目的に照らして妥当か」,「行政関与の在り方から見て行政が担う必要があるのか」,「政策の実施により費用に見合った政策効果が得られるか」などの観点から評価するとともに,必要に応じ,事前の時点に行った評価内容を踏まえ事後に検証する方式。

[実績評価方式]

 政策を決定した後に,政策の不断の見直しや改善に資する見地から,あらかじめ政策効果に着眼した達成すべき目標を設定し,これに対する実績を定期的・継続的に測定するとともに,目標期間が終了した時点で目標期間全体における取組や最終的な実績などを総括し,目標の達成度合いについて評価する方式。

[総合評価方式]

 政策の決定から一定期間を経過した後を中心に,問題解決に資する多様な情報を提供することにより政策の見直しや改善に資する見地から,特定のテーマについて,当該テーマに関する政策効果の発現状況を様々な角度から掘り下げて分析し,政策に関する問題点を把握するとともに,その原因を分析するなど総合的に評価する方式。


(1) 事業評価の実施

 事業評価は,個々の事業・プロジェクトなどを対象とし,事業を決定する前に政策効果や費用などを推計・測定し,国民や社会のニーズなどに照らして妥当であるかを評価します。平成15年度には,文部科学省が実施する事業のうち,

{1}事前評価として,社会的影響や予算規模が大きいもの(研究開発課題については総額10億円以上)で,16年度予算概算要求において新規要求や拡充要求が予定されている61事業(以下「新規・拡充事業」と言う)
{2}事後評価として,過去10年以上継続して実施しており,具体的な達成年度が設定されていない事業のうち,これまでに評価の対象となっていない18事業(以下「継続事業」と言う)と,過去に事前評価を実施したもので14年度に達成年度が到来した8事業(以下「達成年度到来事業」と言う)
を対象に評価を実施し,その結果を「文部科学省事業評価書―平成16年度新規・拡充事業,継続事業,及び平成14年度達成年度到来事業―」(15年8月)として公表しました。

 個別の評価に当たっては,「新規・拡充事業」については,事業の目標や内容を明らかにしつつ,必要性(「上位の施策目標」,「達成目標を達成する上で必要か」,「国民や社会のニーズに照らして妥当か」など),効率性(「予算などに見合った効果が得られるのか」,「必要な効果がより少ない予算などで得られるものがほかにないか」など),有効性(「達成年度が到来し,事後的な検証を行う際に効果をどのような方法で測定・検証する予定なのか」など)の観点から評価を行い,可能な限り定量的なデータを用いて,より具体的な達成効果と達成年度を設定するよう努めています。

 また,「継続事業」については,上記の観点から評価を行うとともに,当該事業の継続の適否,改善点なども明らかにするよう努めています。

 さらに,「達成年度到来事業」については,事前評価を行った際に想定した事業の実施による効果と,実際に事業を行った結果得られた効果の比較・検討などを行い,得られた効果が十分でない場合などについては,その原因の分析,今後の政策への反映すべき点を明らかにするよう努めています。


(2) 実績評価の実施

 実績評価は,施策(共通の目的を有する行政活動の一定のまとまり)を対象とし,政策決定後にあらかじめ設定した施策目標や達成目標に対する実績を定期的・継続的に測定するとともに,目標期間が終了した時点で,目標期間全体における取組や最終的な実績などを総括し,目標の達成度合いについて評価を実施しています。平成15年度においては,14年度の施策の実績についての評価結果を「文部科学省実績評価書−平成14年度実績−」(15年7月)として公表しました。

 実績評価の実施に当たっては,まず,政策の体系を明らかにするため,「文部科学省の使命と政策目標」として9の政策目標と42の施策目標を設定し,施策目標に対して更に具体的な223の達成目標を設定しました( 表2-14-1 表2-14-2 )。

 さらに,あらかじめ設定した目標ごとに平成14年度の達成度合いを測定するため,できる限り定量的データなどを用いて分析を行い,施策の効果について検証しました。その上で,分かりやすい形で施策目標・達成目標の達成度合いを明らかにするため,それぞれの目標ごとにその達成度合いを「想定した以上に達成」,「想定どおり達成」,「想定どおりには達成できなかった」の3分類により記述しました


*3 分類による記述について

 施策の特性などから,年度ごとに達成度合いを記述することが困難な場合には,施策の進捗状況として「想定した以上に順調に進捗」,「おおむね順調に進捗」,「想定したとおりには進捗していない」の3分類により効果を記述する。


(3) 総合評価の実施

 総合評価は,施策・政策を対象とし,特定のテーマについて政策効果の発現状況を様々な角度から掘り下げて分析し,問題点の把握,原因分析を行います。文部科学省では,これまで「文部科学省総合評価書―地域社会の期待に応える人材育成方策―」(平成15年3月),「文部科学省総合評価書―優れた成果を創出する競争的かつ流動的な研究開発システムの構築―」(15年3月)の二つの総合評価を実施しています。

表2-14-1 文部科学省の使命と政策目標

表2-14-2 文部科学行政における施策目標・達成目標等の設定の具体例(平成14年度)


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