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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第11章  新たな時代の文教施設を目指して
第1節  快適で豊かな文教施設づくり
2  環境を考慮した文教施設の整備



(1) 環境を考慮した学校施設(エコスクール)の推進

 

 近年,地球温暖化などの地球的規模の環境問題が,世界共通の課題として提起されています。一方,文教施設は高機能化や快適性などが求められるため,使用エネルギーの増加が予測されます。したがって,文教施設の整備においては,環境への負荷の低減を図るなどの視点からの施設づくりが重要となっています。また,平成15年7月には「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律」が制定され,環境教育の推進が求められています。

 文部科学省では,環境への負荷の低減や環境教育・環境学習に資するため,環境を考慮した学校施設(エコスクール)の整備推進に関するパイロット・モデル事業(実験的な事業)を実施するなど(平成9年度から15年9月現在までに342校指定),環境を考慮した学校施設の整備充実を推進しています (図2-11-1) (参照: 第2部第2章第1節4 )。

図2-11-1 環境を考慮した学校施設(エコスクール)の趣旨


(2) 省エネルギー・省資源対策

 地球温暖化をはじめとする地球環境問題への対応策としては,前述のほか,省エネルギーに取り組むことも重要です。文部科学省では,各都道府県教育委員会などを通じて,児童生徒や教職員などへの省エネルギーの重要性や「省エネルギー月間」の意義などについての指導や,学校現場での省エネルギー点検の実施を要請するとともに,学校施設での省エネルギーへの取組のポイントなどを取りまとめたパンフレットを作成し,学校などに配布しています。

 また,「エネルギーの使用の合理化に関する法律」が改正(平成15年4月施行)され,一定量以上のエネルギーを使用する学校などについても,第一種エネルギー管理事業者 の対象となりました。文部科学省では,大量のエネルギーを消費する大規模な学校などにおいて,より一層の省エネルギーへの取組が推進されるよう要請しているところです。


* 第一種エネルギー管理事業者

 1年間に,3,000kl以上の燃料(石油など)や1,200万kWh以上の電力を使用して事業を行う者のことで,エネルギーの使用について,中長期的な計画の作成などが義務付けられる。


(3) 良好な学習環境の確保

{1}文教施設の維持保全

 現在,学校施設と社会教育施設を合わせた建物の面積は,全国でおよそ3億5,000万m2 (延べ床面積)を超え,この中には経年劣化が進んでいるものも相当量あります。これらの施設を安全で良好な状態に保ち,より効果的に活用し,時代の要請に即した施設水準を確保するとともに,災害時においてもその機能を十分に発揮させるために,維持保全を行う必要があります。このため,定期的な安全点検や必要に応じた緊急点検を実施して,劣化状況などを確認し,適切な修繕,更新などの措置を行うことが重要です。

 文部科学省では,学校施設の維持保全に関する点検のポイントについてまとめたパンフレットを平成13年3月に作成し,各学校などに配布しています。また,14年4月に,各都道府県教育委員会に対し,地域の実情や学校の具体的な状況に応じた適切な維持管理を実施するよう通知しているところです。

{2}学校における室内空気汚染対策

 近年,新築・改築後の住宅やビルにおいて,建築材料などから発散する化学物質による室内空気汚染などにより,めまいや頭痛など,居住者に様々な健康影響が生じるいわゆる「シックハウス症候群」が問題となっており,関係省庁が連携して対策を推進しています(参照: 第2部第8章第6節3 )。

 文部科学省では,学校施設の整備に際し,児童生徒などの健康と快適性を確保する観点から,室内空気を汚染する化学物質の発生がない,又は少ない建材の採用や換気設備の設置など適切な対応がとられるよう指導しています。

 また,施設面での主な対策のポイントをまとめたパンフレット「健康的な学習環境を確保するために」(平成14年2月)や,施設を整備する際の各場面における具体的な留意点などを取りまとめた報告書(15年8月)を各都道府県教育委員会などへ配布しています。

 さらに,平成15年8月には,学校施設の計画・設計上の留意点を示した学校施設整備指針の改訂を行い,化学物質濃度が基準値以下であることを確認させた上で建物の引渡しを受けることなどの対策について盛り込んでいます。


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