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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第8章  スポーツの振興と青少年の健全育成に向けて
第6節  健康教育の充実
3  学校安全の充実―安全・安心な学校づくり―


 事故・災害は日常生活のあらゆる場面で起きており,子どもたちは多様な危険にさらされていると考えられます。学校の安全管理については,文部科学省では,これまでも,各都道府県教育委員会などに対して,外部からの侵入者による事件・事故などへの対応を含め,安全管理に関する点検項目を例示するなどして,安全への取組を充実させるよう要請していました。しかしながら,平成13年6月に,大阪教育大学附属池田小学校において,凶器を持った侵入者により,児童や教師が殺傷されるいたましい事件が発生しました。

 学校は,子どもたちが安心して学ぶことができる場でなければなりません。文部科学省においては,平成14年度から,安全で安心できる学校の確立を目指し,学校安全と児童生徒の心の健康問題への対応(「心のケア」)の充実に総合的に取り組む「子ども安心プロジェクト」を実施するなど,警察をはじめとした関係機関・団体などとの協力の下で,学校の安全対策の一層の充実に取り組んでいます(参照: 第2部第11章第1節3 )。


(1) 学校における安全管理の徹底

 学校では,事故の要因となる学校環境や児童生徒などの学校生活における危険な行動などを早期に発見し,その是正を速やかに図るなど,児童生徒などの安全確保のための体制を確立しておく必要があります。

 文部科学省では,池田小学校の事件を重く受け止め,「幼児児童生徒の安全確保及び学校の安全管理に関する緊急対策例」について,平成13年7月に各都道府県教育委員会などに通知するとともに,緊急連絡の施設整備などを可能とする特別交付税措置など必要な財政措置を行いました。また,都道府県教育委員会などからの意見も参考に,13年8月に「幼児児童生徒の安全確保及び学校の安全管理についての点検項目(例)の改訂について」を各都道府県教育委員会などに通知しました。これを参考に,各学校では,学校種や学校,地域の状況などに応じた学校の安全管理に関する取組が進んでいます。

 文部科学省においては,平成14年度から,学校安全や心のケアの充実に総合的に取り組む「子ども安心プロジェクト」を実施しています。この一環として,「学校への不審者侵入時の危機管理マニュアル」(14年12月)や「学校の安全管理に関する取組事例集」(15年6月)を作成するとともに,「学校施設の防犯対策について」(14年11月)の報告に基づき学校施設の計画・設計上の留意事項を示した「学校施設整備指針」における防犯対策関係規定を改訂(15年8月)するなど,ハード・ソフトの両面から様々な施策を実施しています。さらに,16年1月には「学校安全緊急アピール」を発表し,危機感を持って様々な対策を意図的に講じていかなければ学校の安全は確保できないという認識をもって家庭,地域社会,関係機関が連携して地域ぐるみで子どもの安全確保に取り組むことの必要性を訴えました。また,非常災害時の子どもの心のケアについては,10年3月に作成した教師用の参考資料について,自然災害のみならず人為災害も含めた様々な災害に対応できるよう,15年8月に改訂を行いました。今後も,児童生徒が安心して教育を受けることができるよう,学校安全に関する施策について継続的に対応していくこととしています。

 学校は,子どもたちの活動の場として,また,地域住民の様々な活動の拠点として,学校の有する教育機能や施設を開放することが期待されています。学校施設の開放を積極的に推進していくためにも,子どもたちの安全確保が図られることが絶対条件であり,学校における安全管理について徹底していく必要があります。


(2) 学校における安全教育の充実

 学校では,児童生徒などが,自他の生命を尊重し,日常生活全般における安全のために必要な事柄を実践的に理解し,生涯を通じて安全な生活を送ることができるような態度や能力を養うことが大切です。このため,体育・保健体育科,道徳,特別活動などを中心に学校教育活動全体を通じて,安全教育を行っています。

 文部科学省では,従来より,学校安全参考資料「生きる力をはぐくむ学校での安全教育」をはじめとする各種教師用指導書や児童生徒のための啓発資料の作成・配布,学校安全に関する指導者のための研修会の開催などを実施しています。


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