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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第7章  科学技術システムの改革
第5節  科学技術活動の国際化の推進
2  国民の科学技術に対する理解の増進



(1) 科学館活動の充実強化

 青少年の「科学技術離れ」,「理科離れ」の原因の一つとして,最先端の科学技術が高度化・複雑化してしまい,その機能は分かるものの原理は理解できないなど科学技術が「ブラックボックス化」してしまっていることが挙げられます。このような状況を改善するためには,最先端の科学技術や人間と科学技術との関係の在り方について,青少年をはじめとする国民一般の関心を喚起し,科学技術に対する理解を増進することが重要であり,最新の科学技術をテーマとした展示物や映像などを,分かりやすく人々に伝えることが求められています。このため,日本科学未来館の整備・運用,科学館活動の支援が積極的に進められています。

{1}日本科学未来館の整備・運用

 科学技術振興機構が整備・運用する東京・お台場の「日本科学未来館」は,最新の参加体験型の展示物や映像を用い,難解と考えられがちな最先端の科学技術を,青少年をはじめとする国民一般に分かりやすく紹介する情報発信の拠点であり,我が国の科学館ネットワークの中核として機能するものです。日本科学未来館では,最新の科学技術を分かりやすく紹介する展示の開発を行うとともに,講演やイベントを通じて,研究者と国民,研究者同士の交流が図られています。また,全国の科学館職員などに対する研修などを通じ,各地域において科学技術の理解増進活動に取り組む人材の育成が行われています。さらに,得られた成果を全国の科学館などに展開し,全国的な科学技術の理解増進活動の活性化を図っています。

{2}全国各地域の科学館活動の支援

 全国各地域の科学館は,地域における科学技術理解増進活動の中核として機能するものであり,各地域における科学技術理解増進活動をより一層充実したものとするためには,学校や他の科学館,地域において科学技術理解増進活動に携わるボランティアなどの人材の連携をはじめ,科学館活動を活性化し,より一層の機能の発揮を図る必要があります。

 科学技術振興機構では,地域の学校と科学館とが連携することによる新たな展示物の共同開発や巡回,科学館から学校への実験・工作出前教室の実施など,児童生徒が科学技術・理科を体験し,学習する機会の充実に向けた取組を支援しています。また,科学館の職員と学校の教員とが連携した教材などの資料の開発を行い,地域の科学館・学校への普及を図っています。さらに,全国の科学館にアンケートを実施し,イベント情報も含め科学館に関する情報を,「日本の科学館めぐり」としてインターネットを通じ提供しています(http://museum-dir.tokyo.jst.go.jp/kagaku.htm)。


(2) 科学技術に親しむ機会の提供

 青少年をはじめとする国民の科学技術への関心の喚起・理解の増進を図るためには,全国各地域において科学技術を体験する「場」である科学館活動のみでなく,科学技術理解増進活動を担う「人材の育成」や,科学技術を体験し学習するための「メニュー」を開発し普及を図る取組を推進していく必要があります。また,科学技術に関する情報を適時,効果的に発信していくことも,科学技術に対する関心と理解を深めるためには不可欠です。現在,科学技術に対する関心の喚起,理解の増進に向けた取組が総合的に推進されています。

{1}地域における科学技術に親しみ,学習する機会の充実

 ロボット技術は,最先端のIT(情報技術)とものづくり技術との融合によるものであり,また,ロボット競技は適度なゲーム性を有することから,青少年をはじめ国民が科学技術を楽しみ,体験し,学習することに極めて適しています。科学技術振興機構では,学校や研究機関などにおけるロボット競技や実験などによる青少年のものづくりや科学技術を体験し,学習できるメニューの開発を支援するとともに,その普及を図っています。

 また,平成15年度からは,地域において科学技術理解増進活動に携わるボランティアなどの人材が活動しやすい環境を整備し,その活動の推進を図っています。

{2}全国各地への科学技術情報の発信

 テレビ放送やインターネットなどのマルチメディア を活用し,科学技術に関するコンテンツ(情報)を提供する手法は,青少年をはじめとする国民一般が高頻度かつ手軽に科学技術を体験できるため,科学技術の理解増進を図るには有効な手段です。このため,科学技術振興機構では,科学技術に関するトピックや興味深い科学実験など,青少年をはじめとする国民一般に科学技術を分かりやすく紹介する番組を制作しています。制作した番組は,オリンピック記念青少年総合センターにより「サイエンス・チャンネル」として,CS放送,ケーブルテレビなどを通じ全国に配信されており,番組の普及を図るため,インターネットでも提供しています。

 また,青少年が科学技術を分かりやすく体験できる「バーチャル科学館」(http://jvsc.jst.go.jp)を,インターネットを通じて広く提供しています。


* マルチメディア

デジタル化された映像・音声・文字データなどを組み合わせて,複合メディアとして利用すること。


(3) 各種イベントの開催

 文部科学省では,科学技術映像の企画制作や定期刊行物の発行,各種セミナーの開催などの普及啓発活動を実施しています。

 また,平成15年4月14日〜20日には,試験研究機関,地方公共団体など関連機関の協力を得て「科学技術週間」を実施しました。同週間中は,各機関において,施設の一般公開や実験工作教室,講演会の開催などの各種行事が全国各地で実施されました。


(4) 子ども科学技術白書

 文部科学省では,児童生徒を対象に,科学技術に対する興味を持つきっかけを与えることを目的として,科学技術白書(科学技術の振興に関する年次報告)の内容を基に,平成11年度以降毎年「子ども科学技術白書」を作成しています。15年3月には,「子ども科学技術白書4(ママは宇宙飛行士)」を発行し,全国の各小学校,都道府県教育委員会,都道府県立図書館,科学館などに配布しました。

子ども科学技術白書表紙


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