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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第7章  科学技術システムの改革
第5節  科学技術活動の国際化の推進
第6節  科学技術・理科教育及び国民の科学技術に対する理解増進活動の推進



1 「科学技術・理科大好きプラン」の推進

 我が国が,21世紀において,活力にあふれ,豊かで安全・安心な社会を構築するとともに,国際社会に積極的に貢献していくためには,科学技術の一層の振興により「科学技術創造立国」を実現することが必要です。

 しかしながら,昨今,我が国では青少年の「科学技術離れ」,「理科離れ」が指摘されています。経済協力開発機構(OECD)や国際教育到達度評価学会(IEA)が実施した国際比較調査を見ると,児童生徒の理科の成績は国際的に見ても上位に位置しているものの,「理科が好き」,「将来,科学を使う仕事がしたい」などとする者の割合は国際的に見て最低レベルに位置しているなどの問題が見受けられます。

 このような状況を改善するためには,科学技術・理科教育の充実のための取組を国として推進する必要があります。文部科学省では,平成14年度より,「科学技術・理科大好きプラン」として,以下の施策をはじめとした様々な取組を総合的に推進しています。


(1) スーパーサイエンスハイスクール

 文部科学省では,平成14年度から,科学技術・理科,数学教育を重点的に行う学校をスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定し,理科・数学に重点を置いたカリキュラム開発,大学や研究機関などとの効果的な連携方策についての研究を実施しています。このスーパーサイエンスハイスクールにおいては,現行教育課程の基準によらない教育課程を編成・実施して教育課程の研究開発を行うことができることとされており,研究開発に必要な経費について国からの支援も行われます。15年度においては,全国52校の高等学校を指定し,指定校では科学技術・理科,数学教育について特色のある取組が進められています(参照: 第2部第2章第1節5 )。

SSH校の研究所での授業風景写真


(2) 科学技術・理科教育推進モデル事業(「理科大好きスクール」事業)

 児童生徒の科学に対する知的好奇心や探究心をはぐくみ,科学的な見方や考え方を育成するため,平成15年度から,19都道府県をモデル地域として指定し,観察・実験などの体験的・問題解決的な学習や,科学館・博物館との連携などに小・中学校と地域が一体となって取り組む「科学技術・理科教育推進モデル事業(「理科大好きスクール」事業)」を実施しています。

 具体的には,各地域においては,実験・観察に関する教員研修の実施や理科好きの児童生徒を増やすための取組などが行われ,域内の「理科大好きスクール」(167校)においては,観察・実験を重視した楽しく分かりやすい授業の展開,児童生徒が関心を高める教材作成,観察や実験,実習におけるボランティアなど地域人材の活用など,児童生徒が理科や算数,数学を好きになる指導の在り方について,実践的な研究が行われています。


(3) サイエンス・パートナーシップ・プログラム

 科学技術・理科,数学に関する興味・関心と知的探究心などを一層高める機会を充実するためには,先進的な研究施設や実験装置をはじめ,科学技術・理科教育に活用できる人材・機材などのほか様々な資源を有する大学,公的研究機関,民間企業などと教育現場との連携を推進することが有効です。このため,文部科学省では,平成14年度からサイエンス・パートナーシップ ・プログラム(SPP)事業を推進しています。サイエンス・パートナーシップ・プログラム事業では,中学校・高等学校などが研究者を招聘して実施する実験などの講座,大学や研究機関などの施設・機材を活用して実施する講座のほか,教育委員会と大学,研究機関などの連携により実施する教員研修に対する支援などを行うことにより,中学校・高等学校などと大学,研究機関などの連携を推進しつつ,その適切な在り方について調査研究を実施しています。また,海外における大学,研究機関などと学校との連携の実態や最新の科学技術についての研究者の業績について社会へ発信するための手法などについての調査研究も行っています。

SPPの教員研修の風景

平成14年開発コンテンツマルチビュー天気教材


* パートナーシップ

 パートナーシップは,一般に「協力関係」を意味する。


(4) 先進的な科学技術・理科教育用デジタル教材の開発

 研究機関などにおいて開発されたシミュレーションソフトウェアや観測データなどの最新の研究成果を活用した先進的な科学技術・理科教育用デジタル教材を開発するとともに学校などに提供するためのシステムの研究開発を行っており,平成15年3月より「理科ねっとわーく」(http://www.rikanet.jst.go.jp)としてインターネットを通じた試験的な提供を開始し,実証試験を行っています。


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