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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第3章  高等教育の多様な発展のために
第2節  高等教育の質的水準の向上に向けて
2  理工系人材の養成



(1) 創造的な理工系人材の育成に向けて

 我が国が「科学技術創造立国」を目指し,発展していくためには,今後さらに,先導性・独創性を発揮し,国際社会に貢献していくことが期待されており,このような我が国の科学技術を支える理工系人材として,倫理観を備え,創造性豊かな質の高い人材の育成が強く求められています。

 また,平成11年3月に成立した「ものづくり基盤技術振興基本法」や,12年9月に策定された「ものづくり基盤技術基本計画」においても,大学などにおけるものづくりを担う人材の育成などが求められており,産業界との連携も図りつつ,学生自身の創意工夫を生かした実践的な教育を進めていく必要があります。

 さらに,若者をはじめとして,社会全体の科学・技術に対する関心を高め,理解を増進させていくことも重要です。

 文部科学省では,平成15年度において,{1}学科の改組再編や大学院研究科専攻の設置,{2}理工系学部などにおける実験実習設備の高度化・現代化,{3}学生の創造性を育成するための教育プログラムの開発・実施や,理工系分野の魅力を積極的に青少年や社会に情報発信するための体験入学事業など,{4}学生が生産現場などで就業体験を行うインターンシップ,{5}起業家精神に富んだ人材を育成することを目的としたベンチャー・ビジネス・ラボラトリー *1 の整備などを行いました。

 また,学協会などから構成された組織(日本技術者教育認定機構:JABEE)において,大学などにおける技術者教育の質的向上を図るとともに,その国際的な通用性を担保するなどの観点から,技術者教育プログラム *2 の認定制度の導入を進めており,平成13年度より,大学などの教育プログラムの認定が開始されました。14年度には32のプログラムが認定され,これまでに35のプログラムが認定されています。文部科学省としても,大学などの教育の質を向上させる観点から,このような取組を全面的に支援しています。


*1ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー

 大学院学生を中心とする若手研究者の柔軟な発想と能力を生かした研究開発プロジェクトや企業などとの共同研究,受託研究の実施,ベンチャービジネス関連のセミナー(「演習」や「講習会」のこと)や特別講演,学生アイディアを競うコンテストの開催など,幅広い活動をしており,現在,国立の理工系45大学の大学院に設置されている。


*2技術者教育プログラムの認定制度

 大学など高等教育機関における技術者教育の内容を外部機関が審査し,一定の水準を確保している教育プログラムを認定する制度。


(2) 大学院における人材の育成

 近年の急速な技術革新,産業構造の変化に伴い,これまで以上に先端科学技術の分野を中心に,独創的で高度な教育研究の推進が求められており,特に,大学院に重点を置いて人材の養成に努めていくことが重要です。理工系の大学院については,国立大学(平成16年4月より国立大学法人。以下同じ)が大きな役割を果たしており,15年度には4大学で4研究科などを,11大学で40専攻を新たに設置しました。


(3) 理工系教育の改善・充実

 現在進行中の大学改革においても,理工系の学部について教養教育と専門教育を有機的に関連させた教育課程を編成したり,総合的な判断力,ものの見方を養う学際的・総合的科目を開設するなどの改善が行われています。

 また,文部科学省では,科学技術の高度化・学際化に対応した教育研究体制を整備するため,従来から国立大学の組織改組を進めており,平成15年度においても,1国立大学において学部学科の改組を行いました。

 今後も,社会のニーズ(要請)を的確に把握し,それに対応した人材の養成に取り組む大学の支援に努めることとしています。


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