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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第2章  初等中等教育の一層の充実のために
第8節  より良い教科書のために
1  子どもたちが教科書を手にするまで


 教科書は,学校における教科の主たる教材として,児童生徒が学習を進める上で重要な役割を果たすものです。教科書は次のような過程を経て,児童生徒の手に渡り,使用されています( 図2-2-10 )。

図2-2-10 教科書が使用されるまで


(1) 教科書検定

 教育の機会均等を実質的に保障し,全国的な教育水準の維持向上を図るため,学校教育法により,小・中・高等学校,中等教育学校,特殊教育諸学校においては,文部科学大臣の検定を経た教科書又は文部科学省が著作の名義を有する教科書を使用しなければならないことになっています。

 教科書検定制度は,教科書の著作・編集を民間の発行者にゆだねることにより,著作者の創意工夫に期待するとともに,文部科学大臣が検定を行うことで,客観的かつ公正で,適切な教育的配慮がなされた教科書を確保することをねらいとしているものです。教科書検定は,教科用図書検定基準に基づき,教科用図書検定調査審議会の審議を経て,公正かつ慎重に行われています。平成14年度は,高等学校(主として中学年用の教科書)について検定を行いました。

 また,国民の教科書に対する関心にこたえるため,文部科学省では,検定の結果を公開しており,平成15年度は,東京都を含む8か所の公開会場で,14年度に検定を行った教科書の関係資料の公開を行いました。さらに,文部科学省のホームページでも検定に関する各種の情報を提供しています。


(2) 教科書の採択

 教科書の採択とは,学校で使用する教科書を決定することであり,公立学校では都道府県・市町村の教育委員会,国・私立学校では校長が行っています。小・中学校の教科書については,都道府県教育委員会が,市町村の意見を聞いて市・郡の単位で採択地区を設定し,地区内の市町村の教育委員会が共同で,種目ごとに同一の教科書を採択することになっています。

 教科書の採択に当たっては,採択権者の権限と責任により,適切な採択を行う環境を整えるとともに,広く国民に開かれたものにしていくことが重要です。このため,専門的な教科書研究の充実や,保護者の参加,採択結果などの周知・公表などの「開かれた採択」に向けての改善が進められています( 図2-2-11 )。

図2-2-11 小・中・高等学校の教科書の検定・採択の周期


(3) 教科書の無償給与

 義務教育教科書無償給与制度は,憲法第26条が掲げる義務教育無償の精神をより広く実現する制度として,昭和38年度以来実施されています。この制度は,次代を担う児童生徒に国民的自覚を深めてほしいという国民全体の願いを込めて行われているものです。教科書無償給与の対象となるのは,国・公・私立の義務教育諸学校の全児童生徒であり,使用する全教科の教科書です。平成15年度における無償給与に関する予算額は406億円であり,約1,115万人の児童生徒に対して,合計1億916万冊の教科書が給与されました。


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