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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第2章  初等中等教育の一層の充実のために
第7節  一人一人の人権を尊重した教育
1  人権教育の推進


 憲法や教育基本法の精神にのっとり,学校教育・社会教育を通じて人権尊重の意識を高める教育を推進していくことは重要なことです。学校教育においては,学校教育活動全体を通じて,児童生徒の発達段階に応じて人権尊重の意識を高め,一人一人を大切にする教育の推進を図っています(参照: 第2部第1章第4節6 )。

 人権教育を巡る動向については,平成6年12月の国連総会において,7年から16年までを「人権教育のための国連10年」とすることが決議され,これを受けて政府は,閣議決定により「人権教育のための国連10年推進本部」を7年12月に設置しました。9年7月には,この推進本部の下で国内行動計画が策定されています。

 また,平成9年3月に施行された人権擁護施策推進法に基づき,法務省に設置された人権擁護施策推進審議会において,人権教育及び啓発に関する施策の総合的な推進に関する答申,新たな人権救済制度に関する答申,人権擁護委員制度に関する答申など数次にわたる答申がまとめられました。

 さらに,平成12年12月には,「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」が施行され,14年3月には,法務省と文部科学省が中心となって,人権教育・啓発の総合的かつ計画的な推進に関する施策の大綱として,「人権教育・啓発に関する基本計画」を策定し,閣議決定されました。基本計画においては,人権教育に関し,人権の大切さを教育する取組と併せて,それぞれの重要な人権課題(女性,子ども,障害者,同和問題,アイヌの人々,外国人,HIV感染者等,インターネットによる人権侵害など)に対する取組について盛り込んでいます。

 文部科学省では,このような動向を踏まえ,学校教育の分野において,「人権教育研究指定校事業」,「人権教育総合推進地域事業」,「人権教育の指導方法等に関する調査研究」などを実施し,人権教育の着実な推進に努めています。

 また,同和関係者の子弟を対象とした「高等学校等進学奨励費補助事業」は,「地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」の失効に伴い,平成14年3月限りで終了しました(13年度末において現に奨学金の貸与を受けている者については,経過措置が講じられています)。14年度からは,同和地区・同和関係者に限定しない一般対策として,「高等学校奨学事業費補助」を創設し,都道府県が,経済的な理由により修学困難な高校生に対して奨学金を貸与する経費の一部について補助を行っています。

 なお,平成15年3月には,「人権教育及び人権啓発の推進に関する法律」第8条の規定に基づき,「人権教育及び人権啓発に関する施策についての年次報告」を初めて国会に報告しました。


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