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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第1章  生涯学習社会の実現へ
第4節  社会教育の充実・活性化
3  公民館等社会教育施設の高機能化・活性化


 文部科学省では,地域住民にとって最も身近な学習拠点であり,地域の教育力活性化の拠点として重要な役割を果たすことが期待される公民館や図書館などの社会教育施設が,より豊かで質の高いサービスを提供することができるよう,情報技術の積極的な活用を図っています。とりわけ,地域の情報拠点として大きな役割を果たす公立図書館のサービス向上のために設備の整備に取り組んでいます。

 また,社会教育施設を中心に行政とNPO(民間非営利団体)をはじめとする民間団体が連携し,地域における課題や学習需要などに対応した取組に対し助成を行う,「地域NPOとの連携による地域学習活動活性化支援事業」を実施しています(参照: 第2部第1章第5節4 )。


(1) 公民館

 公民館は,地域における最も身近な学習活動拠点であり,交流の場として重要な役割を果たしています。平成14年10月現在,全国の公民館数は1万7,945館となっています(参照: 図2-1-1 )。

 公民館においては,趣味や教養に関する講座,現代的課題に対応した講座などの開設など,住民の学習需要や地域の実情に応じた多様な学習機会が提供されています。今後は,幅広い関係機関などとの連携や,地域住民の学習成果を生かす場としての機能の充実のほか,インターネットを通じた情報の提供や,家庭教育や奉仕活動・体験活動に関する学習機会・学習情報の提供の充実なども期待されています。

 そのような中で,文部科学省では「公民館の設置及び運営に関する基準(昭和34年文部省告示)」について,大綱化・弾力化を図るとともに,公民館が期待されている新たな役割に的確に対応できるよう見直しを行い,平成15年6月に新たな基準として告示しました。

図2-1-1 公民館数等の推移


(2) 図書館

 図書館は,住民の身近にあって,人々の学習に必要な図書や資料情報を収集・整理し,提供する施設です。平成14年10月現在の図書館数は,公立図書館が2,716館,私立図書館が28館となっています。なお,図書館数,図書の貸出冊数,利用者数については,着実な伸びを示しています( 図2-1-2 )。

図書館司書による読み聞かせの開催

 平成14年8月に「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」が,「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づき閣議決定され,この中で地域における子どもの読書環境の整備が求められています。文部科学省では,地域の情報拠点としての図書館の機能の向上を図るため,情報提供システム,移動図書館車,拡大読書器などの設備の整備に対して助成するとともに,新任図書館長を対象とした研修や中堅の司書を対象とした地区別研修を実施するなど,図書館振興施策の一層の充実を図っています。

図2-1-2 公共図書館数等の推移


(3) 博物館

 博物館は,実物資料を通じて人々の学習活動を支援する施設として,重要な役割を果たしています。平成14年10月現在,都道府県教育委員会の登録を受けた博物館が816館,博物館に相当する施設として文部科学大臣や都道府県教育委員会の指定を受けた施設が301館,博物館と類似の事業を行う施設が4,243館あります。近年,地方公共団体では,地域の特性を生かした各種の博物館の整備が進められていますが,展示や教育普及活動の一層の充実を図っていく必要があります(参照: 図2-1-3 )。

 文部科学省では,各博物館の諸活動を様々な事業を通じて支援するとともに,「公立博物館の設置及び運営に関する基準」(昭和48年文部省告示)について,大綱化・弾力化を図るとともに,博物館が期待されている新たな役割に的確に対応できるよう見直しを行い,平成15年6月に新たな基準として告示しました。

 また,私立博物館に対しては,日本政策投資銀行による低利融資制度や一定の条件下での税制上の優遇措置制度の活用により,その振興が図られるよう支援を行っています。

 さらに,全国博物館長会議を開催し,博物館活動の振興のための諸課題について協議するなど様々な研修や会議を実施しています。

科学系博物館主催事業「ロボットを組み立ててみよう」(大津市科学館)

図2-1-3 博物館数等の推移

 国立科学博物館は,我が国唯一の国立の総合科学博物館として,自然科学などに関する資料を収集・保管し,調査研究を行うとともに,展示活動や教育普及活動を積極的に行っています。同館では,所蔵の標本資料・研究情報のデータベース化 *1 や,展示室や過去の特別展を仮想体験できる学習資源コンテンツ *2 の作成などバーチャルミュージアム(仮想博物館)の充実を図り,インターネット上で公開するとともに,展示解説の多言語化,障害者対応などにおいてもITの利用を進めています。また,教育普及活動としては,青少年や一般成人を対象とした多様な講座や観察会,博物館職員や学校教員を対象とした研修などを実施するとともに,教育ボランティアが教育普及活動や入館者の指導・助言を行うなど活躍しています。さらに,青少年が学習の場として博物館を活用することを促進するため,「博物館の達人」認定を行っているとともに,産業技術史資料情報センターを設置し,我が国の産業技術の歴史に関する資料の収集,評価,保存,公開などを行っています。


*1 データベース化

大量の情報を集め,いつでも検索できるようにすること。


*2 コンテンツ

インターネットや電子媒体などにおける情報の内容のこと。


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