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第1部   創造的活力に富んだ知識基盤社会を支える高等教育〜高等教育改革の新展開〜
  高等教育改革Q&A?
  Question7−1


法科大学院とはどのようなものですか。「専門職大学院」という言葉も聞きますが,どのような関係にあるのですか。

Answer

{1}専門職大学院制度の創設

 科学技術の高度化,社会・経済・文化のグローバル化などにより,社会が多様に変化し,国際的競争も激しくなる中で,これまでの知識・技術や発想,思考の枠組みだけでは認識できない問題などが多くなってきています。

 このような中,今まで以上に多様な経験や国際的視野を持ち,高度で専門的な職業能力を有する人材の養成が求められています。

 このため,様々な分野の特性に応じて高度専門職業人養成に特化した教育を行う専門職大学院制度を平成15年度から新たにスタートさせました。

 これまでの大学院については,研究者養成に重点を置いた教育が展開されているとの指摘がなされていましたが,専門職大学院では,実務家教員の参画などにより,実務との架橋を強く意識した実践的な教育を行う仕組みとなっています。

 専門職大学院は,例えば,{1}国家資格等と関連した分野,{2}特定の高度な職業能力を必要とする分野,{3}国際的水準の人材養成が必要とされる分野など,様々な分野において展開が期待されています。

 現在は,経営管理,公衆衛生,公共政策等の分野で既に設置されており,平成16年度から法律実務に特化した教育を行う専門職大学院として設立されるのが法科大学院になります。

{2}法科大学院構想について

 現在,経済・金融の国際化や知的財産権等の専門的知見を要する紛争の増加に伴い,多様かつ広範な国民の要請にこたえることのできる質の高い法曹が多数必要とされています。

 法曹人口については,平成2年度までは,司法試験合格者数が毎年500人を前後する状況が続きましたが,3年度以降は徐々に増加し,15年度には1,170人となっています。

 しかし,近年の司法試験の合格率はなお2〜3%台にとどまり,合格者の平均年齢も26〜28歳台となっているなど,司法試験に合格するための競争が過度に激化した状態にあることが指摘されています。

 一方,大学の法学部は,法的素養を備えた多数の人材を社会の多様な分野に送り出すという独自の意義と機能を担っており,必ずしも司法試験に特化した教育を行うことにはなっていません。このため,司法試験を目指す学生の多くは,大学での講義よりも司法試験予備校での受験勉強を優先させる,いわゆる「大学離れ」,「ダブルスクール化」と言われる状態が顕著になり,受験技術優先型の傾向が強くなるなど,法曹の資質確保に重大な影響を及ぼしていることが指摘されています。

 このため,21世紀の社会に求められる法曹の「質」を確保しつつ法曹人口を大幅に増加させるため,司法試験という「点」のみによる選抜ではなく,法学教育,司法試験,司法修習を密接に連携させた「プロセス」としての新たな法曹養成の中核的教育機関として法科大学院が構想されました。

 法科大学院は,例えば,経済や医学など法律以外の様々な分野を修めた学生に対して,学生の十分な予習を前提とした少人数による討論形式の授業や,法律実務家が教員となり,実例を基にしたケーススタディ,一定期間集中して弁護士事務所などで生の実務に触れる機会を設けるなど,実社会において活躍できる多様な専門を持った法曹を養成する教育を3年間で徹底的に行う仕組みとなっています。


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