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第1部   創造的活力に富んだ知識基盤社会を支える高等教育〜高等教育改革の新展開〜
第4章  諸外国の高等教育改革
1  バカロレア80%を目指す拡大政策


 1980年代半ば以降,政府により,国民の教育水準の向上に向けて,バカロレア取得者を拡大し,同一年齢層の80%まで増加させる目標の下で高等教育拡大政策が進められました。従来バカロレアが取得できなかった職業高校(中学校卒業者の3割以上が進学し,主に職業資格の取得を目指す)の生徒にもバカロレアへの道を広げるなどの取組の結果,同一年齢層に占めるバカロレア取得者の割合は,1985年の約3割から1995年以降6割以上と2倍に増え,高等教育進学率は4割を超えるようになっています。

 また,近年では社会人を対象とする高等教育機会の拡大も図られています。元来バカロレアは生涯有効で,成人になっても大学は無選抜で入学できますが,このほかにも社会人入学のための政策がとられています。大学の学業を中断して就職した人に対し3年以上の職業経験を国が認証してバカロレアや大学の中間学位などを授与し,無選抜で各課程への進学を可能にする「経験知識認証制度(VAE)」が1994年に開始されました。VAEを利用して資格を取得した人の数は,1995年の816人から2001年には4,578人に増加しています。また,2000年以降は,高等教育機関が共同でインターネットを利用した「デジタル・キャンパス」を設置する動きが現れ,従来から通信制により行われてきた遠隔教育の機会が一層拡大されるようになっています。ほとんどの大学がデジタル・キャンパスの設置を準備しており,2001年には初の10キャンパスが開設され,6,000人を受け入れました。

 さらに,政府は拡大した高等教育需要に対応するため,大学の新・増設や奨学金の充実にも努めています。1990年代の「2000年の大学」計画や2000年以降の「第三千年紀の大学(U3M)」計画により,1990年代以降,国立大学13校が新設され,国立大学は計89校となりました。1999年に始まった「学生福祉計画」では,奨学金(給与)や学生寮の充実が図られており,国の奨学金予算は1997年から2002年までの5年間で3割増加し,大学生の約3割が受給しています。


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