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第1部   創造的活力に富んだ知識基盤社会を支える高等教育〜高等教育改革の新展開〜
第4章  諸外国の高等教育改革
第2節  アメリカ合衆国
1  高等教育への希望者全入へ


 アメリカの高等教育は,第二次大戦後の経済発展などを背景に,他国に先駆けて拡大を開始しました。特に,1960年代以降大学の新設と既存の大学の規模拡張が進んで,1980年代初めには,パートタイム学生 を含めた高等教育への進学率は60%を超え,現在もこの水準で推移しています。

 このような高い進学率を支える要因の一つは,連邦政府を主体とする奨学金の充実です。何らかの奨学金を受給する学部学生は5割を超えています。しかし,このように充実した奨学金制度の下でも,経済的な事情から進学が困難な人々がいます。このため,クリントン前大統領は,就任2期目(1997年〜2000年)に最低2年間の高等教育を希望者全入にすることを目標に掲げ,学部1,2年の学生を持つ家庭に対し1,500ドルを限度として授業料相当額を免税とする(HOPE Scholarship)など,学生支援を一層拡充しました。これらの連邦政府の施策は,現ブッシュ政権にそのまま受け継がれています(2003年10月現在)。

 拡大とともに,就学形態も多様化しました。パートタイム就学や夜間講座などにより仕事を持つ成人学生が増加し,パートタイム学生は全学生の4割で,25歳以上の成人も同じく4割を占めるようになっています。また,転入学が比較的容易なことも成人の就学機会を増やしています。さらに,最近はインターネットを利用した「オンライン大学」が普及し,2000年においては,全大学の半数以上が課程の一部又は全課程をインターネットなどで提供しています。キャンパスを持たず,全課程をインターネットで提供する大学も現れ,人々の学習機会が更に広がっています。


*パートタイム学生

 通常の修業年限で卒業することを前提として就学する学生(フルタイム学生)より,週,学期などの単位時間当たりの履修量が少ない就学形態。アメリカでは,フルタイム学生の75%以下の履修量の学生をパートターム学生としている。


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