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第1部   創造的活力に富んだ知識基盤社会を支える高等教育〜高等教育改革の新展開〜
第1章  高等教育改革はどこまで進んだか
第3節  教育研究システムを柔構造化する
3  社会人受入れへの対応


 社会,経済が高度化・多様化する中で,個人が豊かで充実した生活を送るためには,社会人となった後でも,高度で先端的な知識や能力を学びたいときに学ぶことができる環境を整備することが必要です。文部科学省は従来から,このような観点の下で,教育研究システムの柔構造化に取り組んできています( 図1-1-17 )。

図1-1-17 社会人入学者数


(1) 長期履修学生制度の導入

 これまでは,個人の事情により修業年限を超えて履修を行うことを希望する場合(例:4年制大学で6年間学ぶ場合など)も,留年や休学として取り扱われていました。

 このため,平成14年3月から,職業などに従事しながら大学で学ぶことを希望する人々の学習機会を拡大するため,個人の事情に応じて,柔軟に大学の修業年限を超えて計画的に教育課程を履修して卒業することができることを内容とする,長期履修学生制度が導入されました。


(2) 通信制の大学院の制度化

 大学院における社会人の多様な学習需要にこたえる環境の整備については,社会人特別選抜制度の導入や夜間大学院の設置,科目等履修生制度の活用など様々な取組が行われてきているところです。

 平成10年3月には,大学院における教育研究の一層の弾力化のため,通信制の大学院(修士課程)を設置することができるようになりました。通信制の大学院は,大学院レベルの授業を受けたいと思いながら,自宅や職場から通学できる範囲に受けたい分野の授業を提供する大学院がないことや,職場環境によって通学可能な時間帯が限られることなどの地理的・時間的制約などから,通学が困難な社会人などのニーズに適切にこたえることを目的とするものです。15年4月1日時点で,通信制の研究科を置く大学院は15校(放送大学を含む)あります。

 また,平成14年4月からは,博士課程についても通信制の大学院を設置することができるようになり,15年4月1日時点で,通信制の博士課程を置く大学院は,前述の15校中,3校となっています。


(3) 学部でのサテライトキャンパスの制度化

 平成15年3月に,社会人など時間的・地理的制約などにより大学の本校に継続的に通うことが困難な者が,大学の本校以外の場所,いわゆるサテライトキャンパスにおいて大学教育を受けられるようになりました。これにより,例えば郊外に設置されている大学が,企業などが多数存在している地域や交通の便の良い場所に教育研究の場を提供することが可能となりました。社会人のほかにも,例えば,単位互換による授業を受ける者で,単位互換先の校舎に通うことが困難な者などもサテライトキャンパスを活用することが期待されます。


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