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第1部   創造的活力に富んだ知識基盤社会を支える高等教育〜高等教育改革の新展開〜
第1章  高等教育改革はどこまで進んだか
第1節  競争的環境の中で個性が輝く大学


 これまで大学改革については,近年の高等教育に対する社会や国民の期待と要請にこたえることを目的として,大学審議会や中央教育審議会の答申などを踏まえ,教育研究の高度化,個性化・多様化,組織運営の活性化に向けた,諸制度の改革が行われてきました( 図1-1-1 )。

図1-1-1 大学改革のこれまでの取組

 まず,教育研究の高度化については,大学院の充実と改革を目指し,学術研究や人材養成などの要請にこたえるための大学院の量的整備や,客観的で公正な評価に基づく資源の集中的・重点的配分による卓越した教育研究拠点としての大学院の形成・支援,大学院制度の弾力化といった大学院の教育研究機能の強化が図られてきました。また,多様な学習需要への対応や産業界との連携の取組についても,各大学において積極的に行われています。

 また,教育研究の個性化・多様化を目指して,大学などが多様で特色あるカリキュラムを設計できるよう制度の弾力化などが図られてきたほか,授業の質的向上への取組や情報通信技術の積極的活用なども行われてきています。

 さらに,組織運営体制の活性化については,管理運営体制の明確化や教員組織編制の弾力化,教員の流動化のための制度改正などが行われてきたほか,自己点検・評価と外部評価の実施など多元的評価システムの導入や教育研究活動などについての情報の積極的提供も進められてきています。

 そして,平成10年の大学審議会答申「21世紀の大学像と今後の改革方策について」において,「競争的環境の中で個性が輝く大学」という改革の理念が掲げられ,これまでの改革の流れを汲んだ,総合的かつ具体的な大学改革の方策が提示されました。同時に,これまでの最低水準の確保から,自己責任に基づく多様な発展を基本とするシステムへの転換を目指すこととなりました( 図1-1-2 )。

図1-1-2 答申「21世紀の大学像と今後の改革方策について」の主な提言内容


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