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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第7章  科学技術システムの改革
第4節  研究開発基盤の整備
3  研究情報基盤の整備


 IT革命の原動力となっているインターネットの起源が米国における研究情報ネットワークに端を発するように,研究開発の情報化は社会全体の情報化を先導します。また,我が国の発展を支える高度な研究開発を推進するとともに,その成果を速やかに社会に還元するために,大学や研究機関における研究情報基盤を充実させることは極めて重要です。文部科学省では,大学と各種研究機関の連携を図りつつ,ネットワークやデータベース等の研究情報基盤の整備を進めています。


(1) ネットワークの整備・充実

 大学や研究機関における研究情報の流通の基盤となるネットワークを整備・充実することにより,研究開発の情報化を推進しています。

{1}学術情報ネットワーク(SINET)の構築

 学術情報ネットワーク(SINET)は,大学等の研究者が必要とする研究情報を提供するための基幹的ネットワークです。国立情報学研究所を中心に全国の国公私立大等を接続するとともに,海外の研究ネットワークや民間のネットワークとも接続し,研究情報の流通を図っています。また,平成14年1月から,先端的研究機関を最速10Gbpsの回線で接続する世界最速の研究ネットワーク「スーパーSINET」を構築し,先端的研究の飛躍的発展を推進しています。

{2}ITBL(IT-Based Laboratory)の構築と活用

 国内に散在するスーパーコンピュータ・データベース等を高速ネットワーク上に共有化して,高度なシミュレーション等を行う仮想研究環境ITBL(IT-Based Laboratory)を構築しています。

{3}大学等における情報基盤の整備

 大学等のキャンパスにあるコンピュータや情報機器を通信回線で接続するネットワークである学内LANを整備することにより,教育研究の一層の情報化・高度化を推進しています。また,国立大学において,学内LANの管理や研究開発に必要な高速計算機の運用を行う情報基盤センター,総合情報処理センター等の情報関係施設を整備し,教育研究を支援する情報基盤の充実に努めています。


(2) 研究情報流通の促進

 研究者が必要な研究情報を迅速かつ的確に入手するために不可欠なデータベースの整備や研究情報の発信・流通を促進するシステムの開発を推進しています。

{1}研究情報データベースの整備

(ア)文献情報

 科学技術振興事業団では,国内外の科学技術文献を収集して,その2次情報(抄録)を作成し,オンライン情報システム(JOIS)や国際科学技術情報ネットワーク(STN)を通じて提供しています。国立情報学研究所では,大学図書館等が所蔵する学術図書・雑誌の総合目録データベースを作成しています。また,同研究所において,学術研究の成果として生み出される各種データベースをインターネットで提供しています。

(イ)基盤情報

 科学技術振興事業団では,研究開発や技術業務にかかわる様々な失敗事例を体系的に収集した失敗知識データベースを開発するとともに,ゲノム情報等のデータベースの高度化・標準化・拡充を実施しています。また,国立試験研究機関等に蓄積されている知的ストックをデータベース化し,ネットワーク上で広く流通させる研究情報データベース化事業を実施しています。

(ウ)研究関連情報

 我が国の研究機関における研究成果の発信を促進するために,研究者,研究機関,研究課題,研究資源等に関する総合的なデータベースを作成し,インターネットで提供しています。

{2}研究情報の発信・流通の促進

(ア)デジタルコンテンツの整備

 インターネット上の多種多様な情報から研究者が必要とする研究情報を統合的に検索することを可能とする「学術コンテンツポータルシステム」を国立情報学研究所において開発しています。また,科学技術振興事業団では,我が国からの研究情報の促進を強化するために,学協会の学会誌・論文誌等の投稿・編集・出版を電子化するためのシステムを構築し,学協会に提供しています。

(イ)大学図書館における情報サービス

 大学図書館は教育研究活動を支える情報拠点として重要な役割を果たしています。このため,奈良先端科学技術大学院大学をはじめとする15大学において電子図書館的機能を整備し,各大学で生産された論文等の成果物を電子化し,情報発信しています。また,外国雑誌センター館では,特に収集の困難な外国雑誌を体系的に収集し全国的な利用に供しています。


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