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第2部   文教・科学技術施策の動向と展開
第6章  研究開発の戦略的重点化
第1節  基礎研究の推進
1  科学研究費補助金等研究費の充実



(1) 科学研究費補助金

 科学研究費補助金は,あらゆる分野の優れた学術研究を格段に発展させることを目的としている我が国を代表する競争的資金であり,我が国の研究基盤を形成していくための基幹的経費です。この補助金は,研究者又はそのグループが計画する研究のうち,特に重要なものに対し,文部科学省及び日本学術振興会から研究者等へ交付されるものです。これまで,数多くの独創的,革新的な知見を生み出し,優れた研究者を育て,新しい研究領域を開拓するなど,大きな成果をあげています。

 平成14年度の予算は,約1,703億円(対前年度比123億円増,7.8%増)となっています( 図2-6-1 )。この補助金は,研究者の多様なニーズにこたえるため,研究の目的・性格などに応じ, 表2-6-1 のような申請区分を設けています。

図2-6-1 科学研究費補助金の予算額等の推移

表2-6-1 科学研究費補助金の研究種目

 平成14年度には,{1}優れた研究を十分な研究費で安定的に推進する観点から,「特別推進研究」,「基盤研究(S)・(A)」及び「学術創成研究費」の拡充を図るとともに,{2}次代を担う若手研究者の研究の一層の推進の観点から,「若手研究(A)・(B)」を新設するほか,{3}「萌芽研究」を新たに設け,未来を切り拓く芽となる研究を幅広く推進することとしています。


(2) 戦略的創造研究推進事業

 文部科学省は,「新技術の創出を目指した国の戦略に基づく基礎研究を推進する事業」としての性格を一層明確にするため,これまで科学技術振興事業団で実施してきた「戦略的基礎研究推進事業」,「創造科学技術推進事業」,「若手個人研究推進事業」などの基礎研究を行う事業を再編成し,平成14年度に新たに「戦略的創造研究推進事業」を創設しました(平成14年度予算額は427億円)。

 本事業では,社会のニーズを踏まえて文部科学省が設定する戦略目標の下に,推進すべき研究領域及びそのリーダーである研究総括を科学技術振興事業団が選定して,研究総括の研究マネジメントの下,戦略目標の達成に向けた基礎研究を推進しています( 図2-6-2 )。

図2-6-2 戦略的創造研究推進事業のスキーム(枠組み)図

 平成14年度に新たに設定した戦略目標
○がんやウイルス感染症等に対して有効な革新的医薬品開発の実現のための糖鎖機能の解明と利用技術の確立 ○個人の遺伝情報に基づく副作用のないテーラーメイド *1 医療実現のためのゲノム *2 情報活用基盤技術の確立 ○非侵襲性医療システムの実現のためのナノバイオテクノロジーを活用した機能性材料・システムの創製 ○医療・情報産業における原子・分子レベルの現象に基づく精密製品設計,高度治療の実現のための統合シミュレーション技術の確立 ○情報処理・通信における集積・機能限界の克服実現のためのナノデバイス・材料・システムの創製 ○環境負荷を最大限に低減する環境保全・エネルギー高度利用の実現のためのナノ材料・システムの創製

*1 テーラーメイド医療

 個人の遺伝情報に応じて薬剤や治療法の有効性や副作用について判断し,個人個人にあった最適な処置を提供する医療


*2 ゲノム

 親から子へ伝えられる遺伝情報の全体。生命の設計図


(3) 未来開拓学術研究推進事業(未来開拓学術研究費補助金)

 我が国が科学技術創造立国を目指し,地球規模の問題の解決,経済社会の発展,豊かな国民生活の実現などを図るため,創造性豊かな学術研究を推進することを目的とした「未来開拓学術研究推進事業」を実施しています。この事業は,大学などの研究機能を活用して,研究者主導のトップダウン方式により学術の応用に関する研究を行うものです。平成14年度予算から補助金となり,約90億円を計上し,101のプロジェクトが推進されています。


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